トクホ(特定保健用食品)って何?
 このマークを目にしたことはありませんか?
 このマークがついている食品が特定保健用食品(通称:トクホ)です。トクホは、平成3年にできた制度で、個々の製品ごとに厚生労働省から許可を受けており、保健の効果(許可表示内容)を表示することのできる食品です。
 他の食品と違うのは、からだの生理学的機能などに影響を与える成分を含んでいて、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、お腹の調子を整えるのに役立つなどの特定の保健の効果が科学的に証明されている(国に科学的根拠を示して、有効性や安全性の審査を受けています。)ということです。これまでに認められている主な保健の効果は、下表のとおりです。

 トクホの食品を選ぶ時には、自分にはどの保健の効果が必要なのか、自分の食生活等をよく考えてから選ぶようにしましょう。また、使用する際には、1日の目安量や摂取の方法などを必ず確認し、守るようにしてください。 
 多量に摂取することによって予防の効果が高くなったり、疾病が治るわけではありません。一方で過剰摂取による害があることもあります。また、トクホだからといって、何にでも効果があるというわけではありません。トクホの効果は、それぞれの食品に表示されている内容になります。
 
 特定保健用食品は健康が気になる方を対象にしている食品です。医薬品とは違いますので、病気の治療のために使用するものではないことにご注意ください。
 なお、医師による治療を受けている方で、トクホを使ってみたいという場合には、まず、主治医にご相談ください。



トクホには、マークと共に、このような表示がしてあります。
 例えば、こちらはお通じのあまり良好でない方がとるのに適している食品です。もちろん、このような食品でとるのではなく、食物繊維を多く含んでいる豆、野菜、いも、きのこ、海藻、乾物、果物などを通常の食事の中でとるのが基本ですが、自分の食生活の中でなかなかそれが難しい場合には、このような食品を利用するのも一つの方法です。

これまでに認められている主な保健の効果の表示
表示内容 保健機能成分(関与成分)
お腹の調子を整える食品

イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ポリデキストロース、キシロオリゴ糖、グアーガム分解物、サイリウム種皮、ビール酵母由来の食物繊維、フラクトオリゴ糖、ポリデキストロース、ラクチュロース、寒天由来の食物繊維、小麦ふすま、大豆オリゴ糖、低分子化アルギン酸ナトリウム、難消化性デキストリン、乳果オリゴ糖、ビフィズス菌、乳酸菌等

血圧が高めの方に適する食品

カゼインドデカペプチド、かつお節オリゴペプチド、サーデンペプチド、ラクトトリペプチド、杜仲葉配糖体

コレステロールが高めの方に適する食品

キトサン、サイリウム種皮由来の食物繊維、リン脂質結合大豆ペプチド、植物スタノールエステル、植物ステロール、低分子化アルギン酸ナトリウム、大豆たんぱく質

血糖値が気になる方に適する食品

L−アラビノース、グァバ葉ポリフェノール、難消化性デキストリン、小麦アルブミン、豆鼓エキス

ミネラルの吸収を助ける食品

CCM(クエン酸リンゴ酸カルシウム)、CPP(カゼインホスホペプチド)、フラクトオリゴ糖、ヘム鉄

食後の血中の中性脂肪を抑える食品

ジアシルグリセロール、グロビン蛋白分解物

虫歯の原因になりにくい食品

マルチトール、パラチノース、茶ポリフェノール、還元パラチノース、エリスリトール

歯の健康維持に役立つ食品

CPP-ACP(カゼインホスホペプチド−非結晶リン酸カルシウム複合体)、キシリトール、マルチトール、リン酸一水素カルシウム、フクロノリ抽出物(フノラン)、還元パラチノース、第二リン酸カルシウム

体脂肪がつきにくい食品

ジアシルグリセロール、ジアシルグリセロール植物性ステロール(β-シトステロール)

骨の健康が気になる方に適する食品 大豆イソフラボン、乳塩基性タンパク質
※こちらに表示してあるものと同じ保健機能成分(関与成分)を含んでいる食品でも、配合の割合や他の成分との相互作用などの関係もあるため、トクホと全く同じ働きをするわけではありません。

平成17年2月に制度の見直しが行われ、特定保健用食品に新しい仲間が増えました。
条件付き特定保健用食品制度の創設
 特定保健用食品のうち、これまでの特定保健用食品として許可をうける際の科学的根拠のレベルには届かないけれども、一定の有効性が確認されている食品の場合、「○○を含んでおり、根拠は必ずしも確立されていませんが、△△に適している可能性がある食品です。」のように科学的根拠が限定的であることがわかる表示をすることを条件に許可されることになりました。
 条件付き特定保健用食品には、新たに定められた右図の「条件付き特定保健用食品」の許可証票がつけられます。
条件付き特定保健用食品の許可証票
特定保健用食品(規格基準型)の創設
 特定保健用食品のうち、これまでの許可件数が多く科学的根拠が蓄積したと考えられるものについて、国において新しく規格基準が作られることになりました。この規格基準を満たしているとして許可されたものを特定保健用食品(規格基準型)といいます。現在9成分について規格基準が定められています。

特定保健用食品(疾病リスク低減表示の容認)
特定保健用食品において、「疾病のリスクの低減させるのに役立つ」という表示をすることがが認められることになりました。
 許可される表示の内容は、関与する成分を摂取することによる疾病のリスクの低減が医学的・栄養学的に認められ確立されているもののみ、とされています。
 現在は、「若い女性のカルシウム摂取と将来の骨粗鬆症になるリスクの関係」と「女性の葉酸摂取と神経閉鎖障害を持つ子どもが生まれるリスクの関係」の2つが挙げられています。
 

 
食品の3つの機能
 食品には、次の3つの機能があります。
 主にトクホは、この中の三次機能を利用した食品といえるでしょう。
食品(食物)の機能
一次機能 生命維持のための栄養機能
二次機能 食事を楽しむための味覚機能
三次機能 体調のリズム調整や生態防御、疾病予防、疾病回復、老化防止などの健康を維持する体調調整機能

 保健機能食品って何?
 現在流通している食品(いわゆる健康食品など)は、適切に摂取すれば健康の維持増進等を助ける働きをする反面、不適切な表示や摂取方法等により健康危害を生じる可能性も考えられます。そのため、厚生労働省は国民に適正な情報を提供し、自分に合った食品を選択するのに役立てることを目的として平成13年4月1日に「保健機能食品」という制度を作りました。
 「保健機能食品」は、平成3年から制度化されている「トクホ(特定保健用食品)」と、以下で説明する「栄養機能食品」に分類されます。
 トクホも栄養機能食品も、一般の食品では表示することのできない「保健の効果」や「栄養成分の機能」等を表示することができ、自分に合った食品を選択するための情報を得ることができます。
 現在、健康の維持増進等を助ける働きをするように思わせる食品が多く流通していますが、保健の効果を表示できるのは「トクホ」だけ、栄養成分の機能を表示できるのは「栄養機能食品」だけです。
 食品は医薬品とは異なります。利用する人が、食品と医薬品の役割の違いやそれぞれの食品の制度をきちんと理解して使用することが必要です。

保健機能食品の位置づけ
医薬品 食品
医薬品
(医薬部外品を含む)
保健機能食品
栄養機能食品
特定保健用食品
一般食品
(いわゆる健康食品を含む)

 栄養機能食品って何?

 栄養機能食品とは、高齢化や不規則な生活により1日に必要な栄養成分をとれない場合など、栄養成分の補給を主な目的として摂取する人に対して、その栄養成分の機能の表示をしている食品です(マークはありません)。
 食事から必要な栄養素を十分とることができない場合の補助として利用するものだということを十分に理解した上で、使用するようにしましょう。
 栄養機能食品は、トクホと同じ「保健機能食品」という制度に位置づけられていますが、トクホとは違い、個別に厚生労働省の許可を受けている食品ではありません。国が定めた栄養成分の規格基準(下表)に一つでも適合していれば製造業者等が各々の責任で「栄養機能食品」と表示し、その栄養成分の機能の表示することができるというものです。
 「栄養機能食品」と表示してあっても、すべての栄養成分がバランスよくとれるわけではありません。
 なお、平成17年2月に制度の一部が改正され、「栄養機能食品」という表示とともに機能の表示を行う栄養成分名が併記されることになりました(例:「栄養機能食品(ビタミンC)」)。この表示により、どの栄養成分について機能表示を行っているかがわかるのですが、機能表示を行う栄養成分以外の栄養成分を含有している製品も多くあります。
 「その商品で、どの栄養成分がどれだけ補給できるのか?」まず、表示をよく確認して選ぶようにしましょう。
 特に複数の商品をとるときには、特定の栄養成分の過剰摂取にならないように注意することも大切です。 
 なお、平成17年5月からは、「栄養機能食品」に、機能表示が認められていない栄養成分について機能の表示を行うことや「ダイエット用食品」と表示することが禁止されています。
国が定めている栄養機能食品の規格基準

(ミネラル類)
亜鉛 カルシウム マグネシウム
上限値 15mg 600mg 10mg 6mg 300mg
下限値 2.10mg 210mg 2.25mg 0.18mg 75mg

(ビタミン類)
ナイアシン パントテン酸 ビオチン ビタミンA (注) ビタミンB ビタミンB
上限値 60mg 30mg 500μg 600μg(2,000IU) 25mg 12mg
下限値 3.3mg 1.65mg 14μg 135μg(450IU) 0.30mg 0.33mg
(注)ビタミンAの前駆体であるβ−カロテンは、ビタミンAと同じように栄養機能食品として認められています。その場合の上限値は3,600μg、下限値810μgです。
ビタミンB ビタミンB12 ビタミンC ビタミンD ビタミンE 葉  酸
上限値 10mg 60μg 1,000mg 5.0μg(200IU) 150mg 200μg
下限値 0.30mg 0.60μg 24mg 1.50μg(58.3IU) 2.4mg 60μg

「国が定めた規格基準に合っている」とは、下の表示を例にすると・・・・
 栄養成分に関する機能(カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。)を表示してある栄養成分の量(カルシウム400mg)が、1日当たりに摂取する目安量として表示してある量(1本)を食べた場合に、上限値(600mg)と下限値(210mg)の間に入っているということです。
 もしも、「1日当たり2本を目安にお飲みください。」と表示してあった場合には、カルシウム400mg×2本=800mgで、上限値(600mg)と下限値(210mg)の間に入っていないことになります。これでは、栄養機能食品になりません。
栄養機能食品(カルシウム)

カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。

栄養成分表示(1本当たり)
エネルギー ○○kcal
たんぱく質  ○○g
脂質     ○○g
炭水化物  ○○g
ナトリウム  ○○mg
カルシウム  400mg
カルシウムの1日当たりの栄養素等表示基準値に占める割合は、57%
1日当たり1本を目安にお飲みください。本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください。本品は、特定保健用食品と異なり、厚生労働省により個別審査を受けたものではありません。
食生活は主食・主菜・副菜を基本に食事のバランスを。

栄養機能表示

(ミネラル類)
名  称 栄 養 機 能 表 示
亜鉛 亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。
亜鉛は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素です。
カルシウム カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。
鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です。
銅は、赤血球の形成を助ける栄養素です。
銅は、多くの体内酵素の正常な働きと骨の形成を助ける栄養素です。
マグネシウム マグネシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。
マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素です。

(ビタミン類)
名  称 栄 養 機 能 表 示
ナイアシン ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
パントテン酸 パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビオチン ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンA
(注)
ビタミンAは、夜間の視力の維持を助ける栄養素です。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB ビタミンBは、炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB ビタミンBは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB ビタミンBは、たんぱく質からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
ビタミンB12 ビタミンB12は、赤血球の形成を助ける栄養素です。
ビタミンC ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。
ビタミンD ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。
ビタミンE ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。
葉  酸 葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素です。
葉酸は、胎児の正常な発育に寄与する栄養素です。
(注)ビタミンAの前駆体であるβ−カロテンについては、ビタミンAと同様の栄養機能表示が認められています。
 国が定めている栄養機能食品の規格基準に当てはまる場合には、上記のような栄養成分の機能の表示ができます。
 ただし、規格基準を満たしているすべての栄養成分に関する機能を表示しているわけではなく、製造業者等が表示したい機能のみを表示している場合があるため、実際にどのような栄養成分が含まれているかは栄養成分表示を確認してみてください。
 それぞれの栄養成分は、分かりにくい表現ではありますが、上記のような働きがあります。どの栄養成分も体には必要な栄養素ですが、これらの栄養成分を必ず栄養機能食品でとる必要はもちろんありません。まず、通常の食事でとることを考えましょう。
 なお、いわゆる健康食品を摂取するときの注意事項については、こちらをご覧ください。



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