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痙縮治療チーム

当センターの利用者さんのほとんどは痙縮(けいしゅく:四肢・体幹の異常な筋緊張によるつっぱり、動かしにくさ、痛みがある状態)に苦しんでいます。
当センターでは、この痙縮を緩和するため平成23年4月にボツリヌス毒素療法を開始しました。平成25年からは多職種によるチームを結成し、毎月数例の治療と定例カンファレンスを行っています。現在は、医師、理学療法士、作業療法士、看護師、臨床検査技師、薬剤師、MSWの7職種が参加し、協働して治療を行っています。

ボツリヌス毒素療法とは

「ボツリヌス毒素」を安全に精製した薬剤を筋肉内に注射することにより、痙縮(けいしゅく)による不快や不自由さを軽減する治療です。
効果的な治療をするためには目標(ニード)を明確にすることが重要です。たとえば、車イスに乗りやすくなりたい、おむつ交換を容易にしたい、スプーンを使えるようになりたい…など具体的な目標をたて、最終的には御本人のQOL向上や介護者の負担軽減を目指しています。
ニードがあって初めて、治療を行う部位を決定することができます。治療対象の部位を正確に同定して施注できるかどうかが治療の効果を左右するため、「どうなりたいのか」というニードを明確にすることが重要です。
ニードの設定にあたっては、御本人や御家族の意見を一番に尊重することはもちろん、その人に関わる全員の協力が必要不可欠です。当センターでは多職種が協力して、ニードの汲み上げから評価までを多角的に行っています。

当センターでの治療適応基準(府中基準)

  1. 二―ドが周囲から自発的にあがる
  2. 二―ドが明確な文で表される
  3. 治療にて解決の見通しがある

の3条件を満たすときに「適応」ありと判定

多職種協働

痙縮治療チームでは、適応の判断から治療部位の選定、施注後の評価まで一貫して行い、利用者さんのQOL向上に努めています。
当センターでは多職種が協力して、ニードの汲み上げから評価までを多角的に行っていることが特徴で、日本ボツリヌス毒素治療学会学術集会、日本小児神経学会学術集会、日本重症心身障害学会学術集会などにおいて、医師、理学療法士、看護師が当センターにおける活動について発表しています。また、論文発表も行っており、各種勉強会での講演など、対外的にも積極的に情報発信をしています。

おことわり

効果的な治療を行うため、現在は長期入所中の方を優先しております。外部からの治療依頼は受け付けておりません。大変申し訳ありませんが、御理解のほど、お願いいたします。

お問い合わせ

このページの担当は 府中療育センター 事務室 庶務担当 です。

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