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脳卒中

脳卒中(脳血管疾患)は、悪性新生物(がん)、心疾患とならび、日本人の3大死因の1つである。しかも、何の前触れもなく突然発症して緊急を要することが多い。ちなみに脳卒中の中では脳梗塞による死亡が最も多い。現在、脳卒中による死亡は医療の進歩により減少はしてきているが、運動障害や言語障害などの後遺症を残す人は増加しており、リハビリテーションおよび介護が重要な課題となる。厚生労働省が医療制度の改革の中にあげている新たな医療計画においても、「脳卒中」は「がん」や「糖尿病」とならび、地域の医療機関のネットワークを構築しなければならない疾患の1つになっており、急性期病院、回復期リハビリテーション病院などによる地域医療の連携により、脳卒中による死亡率の減少とともに、要介護認定者数の減少を目指している。脳卒中の危険因子としては高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病などの生活習慣病があげられ、これらが関連し合って動脈硬化を促進する。危険因子が多いほど脳卒中や心筋梗塞などの発症率が高くなる。内臓脂肪型肥満があって、さらに血清脂質・血圧・血糖の異常が2つ以上合併している病態を、メタボリック・シンドロームというが、食生活や運動など生活習慣の見直しによって、これらの要因を減らしていくことが脳卒中の予防につながる。

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