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暮らしの中の医療情報ナビ

トップページ高齢者の骨折 シーン5

高齢者の骨折 シーン5

退院から退院後の生活

高齢者の骨折 シーン5

現在、おばあさんは転院先の回復期リハビリテーション病棟で、一生懸命に歩行訓練をしています。
家族で相談して、おばあさんが動きやすいように家を改修し、退院後は介護サービスなどを上手に利用しながら、みんなで頑張ろうと話し合っています。

リハビリ病院にはどのくらい入院できるの?

急性期から回復期での集中的なリハビリテーションを実施するために、リハビリテーション医療の入院日数が決められています。大腿骨骨折の場合、以下のようになっています。

回復期リハビリテーション病棟に入院している場合

(1)大腿骨・骨盤・脊椎・股関節・膝関節の骨折・二肢以上の多発骨折または手術後2カ月以内の状態
→→→ 90日以内

(2)大腿骨・骨盤・脊椎・股関節・膝関節の神経・筋・靱帯損傷後1カ月以内の状態
→→→ 60日以内

入院期間などの判断は医師によります。

退院に向けた準備

退院後も在宅で医療・介護サービスを受ける必要がある場合もあります。そのため、退院前から担当の医師や看護師、リハビリスタッフなどに、退院後の生活や利用すべきサービスについて相談しておきましょう。医師や訪問看護ステーション、ケアマネジャーなどと退院調整を行うための窓口や専門の看護師や医療ソーシャルワーカーが配置されている病院もあります。ここでは、自宅に戻った後も、安心して療養できるよう医療と介護サービスの相談に乗ってくれます。地域包括支援センターでも様々な制度や地域資源を活用して適切に医療・介護サービスが受けられるように相談に応じてくれます。

在宅で介護サービスを受けるには?

(1) 介護保険の申請

介護保険サービスを利用するためには、あらかじめ区市町村の介護保険窓口で要介護(要支援)認定を申請し、認定を受ける必要があります。その後、ケアマネジャーがつくるケアプランに基づきサービスを利用することになるため、申請と並行してケアマネジャーも探しておくとよいでしょう。

(2) 在宅療養に向けた準備

ケアマネジャーが決まったら、患者の状況と、家族がどんなことに困っているかを伝え、介護サービス計画(ケアプラン)を作成してもらいます。ケアマネジャーは必要なサービスを受けられるように、サービス事業者へ手配します。

(3) 在宅療養生活の開始

ケアマネジャーは、月に1回ホームヘルパー等のサービス担当者から情報を受け、身体状況の把握や療養生活の状況を確認し、患者・家族とともに療養体制を見直していきます。

介護保険のあらまし

保険者(運営主体)

区市町村

被保険者(加入する人)

  • 第1号被保険者……65歳以上の人
  • 第2号被保険者…… 40歳~64歳までの医療保険加入者

自己負担額(保険料のほかに)

原則、サービス費用の1割(または2割)を自己負担。施設サービス等については、1割(または2割)負担のほかに食費、居住費、理美容代などの日常生活費が自己負担。

要介護・要支援

  • 要介護1~5 ……寝たきりや認知症など、常に介護を要する状態
  • 要支援1~2 ……常時介護は必要ないが、身支度など日常生活に支援が必要な状態

主なサービス

  • 家庭で受けられるサービス
    訪問介護(ホームヘルプサービス)[要支援の人は区市町村が実施する「介護予防・生活支援サービス事業」で提供される場合があります。]/夜間対応型訪問介護(要支援の人は利用できない)/訪問入浴介護/訪問看護/訪問リハビリテーション/居宅療養管理指導など
  • 福祉用具関係のサービス
    福祉用具の貸与/福祉用具購入費の支給[全額の9割(または8割)が介護保険から支給、支給額に限度額あり]
  • 住宅改修サービス
    住宅改修費の支給[全額の9割(または8割)が介護保険から支給、支給額には限度額あり]

*「介護」についてくわしくは、広報誌やホームページの「とうきょう福祉ナビゲーション」などをご覧ください。

介護サービス等について相談するには

ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャーとは、要支援または要介護と認定された人が、適切な介護サービスを受けられるようにするため、介護サービス計画(ケアプラン)を作成したり、要介護者が必要なサービスが受けられるよう、サービス事業者へ手配をしたり、介護認定申請の代行等を行ったりします。

地域包括支援センター

地域包括支援センターは市区町村に1ヶ所以上設置されており、社会福祉士、保健師、主任ケアマネジャーといった専門家が地域内に住む高齢者の「総合相談」「介護予防」「サービスの連携・調整」などの業務を行っています。

※地域包括支援センターは東京都のホームページでも掲載しています。

在宅で療養生活を送るには

近年、病院や介護施設という環境でなくとも、自宅で安心して療養生活を送ることができる環境が整いつつあり、在宅でも様々な医療・介護サービスを受けられるようになりました。住み慣れた自宅で暮らし続けたいという患者の希望に応えるために、様々なスタッフがチームで療養生活を支えています。

在宅療養を支える主なスタッフ

医師
往診や訪問診療を行う。
歯科医師
訪問し、歯科治療、口腔ケアや食べる機能の支援などを行う。
歯科衛生士
訪問し、歯科の診療補助、予防処置、口腔ケア及び歯科の保健指導などを行う。
薬剤師
薬を持参し、服薬管理(飲み忘れ・飲み合わせ・残薬チェック)等を行う。
退院調整看護師・医療ソーシャルワーカー等
退院後の生活に関する相談・援助、在宅療養へ向けた関係者間の調整を行う。
訪問看護師(訪問看護ステーション)
ケアプラン及び医師の指示に基づき療養上の世話や診療の補助を行う。
ケアマネジャー
ケアプラン作成及び定期的にケアプランの評価・見直しを実施。サービス事業者の調整を行う。
ホームヘルパー(介護サービス事業者)
ケアプランに基づき、家事の援助、食事や排泄等の介助等を行う。
リハビリスタッフ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)
ケアプラン及び医師の指示に基づき訪問リハビリを行う。
家族
普段から本人とよく話し合い、わからないことや不安なことは医師や看護師、薬剤師等に相談し、関係者のサポートを受けながら、本人の療養生活を支えます。

参考:ショートスティの活用(短期入所生活介護・短期入所療養介護)

ショートスティとは、介護老人福祉施設などに短期間入所し、食事や入浴など介護や機能訓練が受けられるサービスです。冠婚葬祭や旅行などで一時的に介護できない場合や家族が病気になった場合などに、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、利用します。
また、介護者の負担を軽減するために、定期的にショートスティを利用するなど、例え介護が困難な場合だけでなくても、積極的に活用するとよいでしょう。ショートスティを上手に活用することは、介護者が共倒れになることを防ぎ、その結果、在宅療養を長期間続けるのに大切です。

在宅での医療 ~通院が困難な場合~

特別な医療等(経管栄養・点滴・在宅酸素等)が必要な患者でも、医療処置を受けながら、在宅療養が可能です。

往診
医師が患者の急変で診療を行います。
訪問診療
医師が患者の同意を得て定期的に訪問し、診療を行います。
訪問看護
看護師などが家庭を訪問し、医師の指示のもとに、療養上の世話や診療の補助などを行います。
訪問リハビリテーション
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が家庭を訪問し、心身機能の維持回復と日常生活の自立に向けた訓練を行います。

訪問診療を行う医師・訪問看護ステーション等の探し方

入院している場合は、退院前できるだけ早く病院の医療ソーシャルワーカー等に相談し、訪問診療を行う医師や訪問看護ステーション等を紹介してもらいます。また、区市町村の介護保険課や保健所、地域包括支援センターなどの窓口で、自宅近隣の訪問診療を行う医師や訪問看護ステーション等の情報を提供してくれます。ケアマネジャーやかかりつけ医に相談してみるのもよいでしょう。

  • 訪問診療を行う医師を探すとき・・・・・・・・・・・・・・・・・ホームページ「東京都医療機関案内サービス『ひまわり』」
  • 訪問看護を行う訪問看護ステーションを探すとき・・・ホームページ「とうきょう福祉ナビゲーション」
  • 在宅療養生活における緊急時の対応

    急な病状の変化に備え、あらかじめ緊急時の対応方法や連絡先、移送方法等について、医師や訪問看護師、ケアマネジャーと相談し決めておき、24 時間いつでも速やかに対応できる体制を整えておくと安心です。

    区市町村によっては、地域の医療機関(協力病院)に患者の病状が変化した際に利用できる病床を確保しているところもあります。

    かかりつけ薬剤師とは?

    • 身近な存在として、薬の効果をはじめ、薬の飲み方や使い方、副作用などについて納得のいく説明をしてくれる
    • 薬の重複服用などがないよう患者の使用している全ての薬をきちんとチェックし、疑問があったら処方医に問い合わせてくれる
    • 残薬のチェックをしてくれる
    • 一般薬の副作用情報なども含め、健康に関する情報を積極的に教えてくれる
    • 薬の効果が最大限に発揮されるよう、医療機関などとの情報交換や連携に努め、地域医療の向上に貢献している
    • 在宅で療養している場合は、医師などと連携した訪問服薬指導などを行ってくれる
    受診時及び薬局へはお薬手帳を忘れずに持っていきましょう。