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医療・保健

医療法人制度《医療法第5次改正》の主な改正点について

平成19年4月1日から施行された改正医療法について医療法人制度については改正後の医療法「第六章 医療法人」(第39条から第68条の3及び法附則第8条から同第12条まで)に規定されています。

1. 一般的事項について

新たに「医療法人の責務」として、次のような努力義務の規定が定められました。
「医療法人は、自主的にその運営基盤の強化を図るとともに、その提供する医療の質の向上及びその運営の透明性の確保を図り、その地域における医療の重要な担い手としての役割を積極的に果たすように努めなければならない」(第40条の2)
※今後の医療法人のあり方として、次の4つのキーワードが示されています。
1.運営基盤の強化 2.医療の質の向上 3.運営の透明性 4.地域医療における役割


2.医療法人の「業務の範囲」の拡大

法第42条において、指定管理者の業務の位置付けが新たに加えられています。
法第42条の第7号及び第8号において「附帯業務の範囲」が拡大されています。
<附帯業務の範囲>


※参照通知

「医療法人の附帯業務について」(別表)に法第42条第1号から第8号までの解説あり。


「医療法人の附帯業務の拡大について」にも附帯業務についての解説があります。


注意点
医療法人が新たにこれらの事業を行う場合には、都道府県知事(国法人は厚生労働大臣)の定款又は寄附行為の変更認可が必要となります。また、個別法で定められた所定の手続を定款変更の認可後に行うことが必要です。さらに、附帯業務の実施に伴い組合等登記令第6条第1項の規定により、法人登記の変更があった場合には、医療法施行令第5条12の規定による変更の届出も必要になります。


3.社会医療法人制度の創設

医療法人のうち、医療法第42条の2第1項第1号から第7号の要件を満たし、都道府県知事の認定を受けた「社会医療法人」は、厚生労働大臣が定める収益業務を行うことができます。収益を当該社会医療法人が開設する病院、診療所又は介護老人保健施設の経営に充てることが前提とし、社会医療法人は、その業務に支障のない限り定款又は寄附行為の定めるところにより、「収益業務」を行うことができますが、「収益業務」の会計は、医業に関する会計から区分し、特別の会計として経理しなければなりません。
そのほか、社会医療法人については、「第4節 社会医療法人債」(法第54条の2から第54条の8)に定めるところにより、医療法人債を発行することができることになりました。


4.特別医療法人について

旧医療法の規定による既存の特別医療法人については、法の施行後5年間は、改正前の医療法における特別医療法人に係る規定が、なお、効力を有するものとされています。


5.医療法人の設立に関する事項

改正後の医療法では、今後新たに設立される医療法人について、「残余財産の帰属すべき者」についての規定を変更し、定款又は寄附行為のうち、解散に関する規定において、残余財産の帰属すべき者に関する規定を設ける場合は、国、地方公共団体、医療法人、都道府県医師会又は郡市区医師会であって病院等を開設(予定を含む)するもの、のうちから選定されることとして、医療法人の非営利性の徹底をより一層図っています。
また、医療法人の設立認可申請は、「財団である医療法人」又は「社団である医療法人で持分の定めのないもの」に限られることになりました。


6.既存の医療法人についての取扱い

既存の医療法人は、「経過措置型医療法人」として、新医療法第44条の第4項は適用せず、旧医療法の第56条の規定がなお効力を有するものとされます。
また、従来の定款に基づいて「社団である医療法人で持分の定めのあるもの」としての存続は可能となっています。ただし、改正医療法の施行日前に設立された医療法人が残余財産の帰属すべき者に関する規定について定款又は寄附行為の変更の認可申請を行って法第50条第1項の認可を受けた場合には、その後「経過措置型医療法人」への移行(後戻り)はできません。
なお、医療法人が合併する場合には、合併前の医療法人がいずれも「経過措置型医療法人」の場合には、合併も「経過措置型医療法人」とすることができます。(医療法施行規則の第35条第2項)


7.出資額限度法人について

既存の出資額限度法人については、改正法附則第10条第2項に規定する医療法人、いわゆる「経過措置型医療法人」に位置付けられることになります。


8.医療法人の管理等に関する事項

改正後の医療法では「医療法人の内部管理体制の明確化」として、次のような制度の改正が図られました。
(1) 役員(理事及び監事)の任期(第46条の2第3項)
2年を超えることはできないことになりました。ただし、再任することは可能です。
(2) 監事の職務(第46条の4第3項第1号から第7号)
法律上に明記されることになりました。
(3) 役員の補充(第48条の2)
理事又は監事の定数の5分の1を超える者が欠けたときは、1か月以内に補充しなければなりません。
(4) 定時社員総会の開催(第48条の3第1項)
理事長は少なくとも年1回の定時社員総会を開催することが定められました。
(5) 社員の議決権(第48条の4)
社員の議決権を各1個とすることが規定されました。
(6) 評議員会の設置(第49条)
財団たる医療法人には、評議員会を置くことが明記されました。


注意点
これらの改正点を受けて、各法人の定款又は寄附行為については、変更を行う必要があります。
※ 定款変更認可の申請事務に関しては、同封の『医療法改正にともなう定款・寄附行為の変更認可申請に関する事務日程(平成19年度)』を参照のこと。


9.医療法人の会計について

改正後の医療法では、医療法人による医業経営の透明性の確保を図るよう、「一般に公正妥当と認められる会計の慣行」に従う(法第50条の2)旨の規定が定められました。
また、会計年度終了後に作成する書類に「事業報告書等」が追加されました。さらに、事業報告書等については監事に提出しなければならない(法第51条第2項)とされました。
決算の届出は、旧医療法では、毎会計年度終了後2か月以内に都道府県知事に届出しなければならないとしていましたが、新医療法では毎会計年度終了後2か月以内に従来の決算書類(財産目録、貸借対照表、損益計算書)に加えて事業報告書も作成し、監事の監査報告書(社会医療法人(厚生労働省令に定めるものに限る)については公認会計士又は監査法人の監査報告書)と併せて、毎会計年度終了後3か月以内に都道府県知事に届出することが求められることになりました。
なお、既存の医療法人については、新たな決算書類(事業報告書等、監事の監査報告書)の届出については、経過措置により、改正法の施行日である平成19年4月1日以後に始まる会計年度に係る決算から適用されることになります。
 

10.書類の整備、閲覧について

改正後の医療法では、医療法人(社会医療法人を除く)は、事業報告書等、監事の監査報告書、定款又は寄附行為を各事務所に備えて置き、その社員若しくは評議員又は債権者から請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならないとされました。
また、社会医療法人(ただし、厚生労働省令に定めるものに限る)は事業報告書等、監事の監査報告書、定款又は寄附行為のほか、公認会計士等の監査報告書を各事務所に備えて置き、請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならないとされています。
また、都道府県は、届出のあった書類について閲覧請求があった場合、厚生労働省令に定めるところにより、閲覧に供しなければならないことが規定されています。


注意点
今後は、必要がある者が閲覧を希望した場合には、医療法人の定款若しくは寄附行為、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書、監事の監査報告書の全てについて、閲覧させることが原則となるため、各医療法人において、これらの書類作成及び届出について徹底をしてください。
これらは、経過措置により、改正法の施行日である平成19年4月1日以後に始まる会計年度に係る決算から適用されます。例えば、年度会計(期首4月1日期末3月末日)の場合には、平成19年度会計決算からの事業報告書等が対象となります。
定款又は寄附行為の閲覧の取扱いは、新制度による定款等変更の経過措置期間が平成20年3月末日までとなっていますが、新制度による定款等変更の認可が行われた後は、新医療法による取扱いによるものとして閲覧対象になります。


※参照通知

11.経過措置について

(1) 特別医療法人について
「4.特別医療法人について」に記載したとおり、法施行日から5年間の経過措置が規定されています。
(2) 定款又は寄附行為の変更
既存の全ての医療法人について、平成20年3月31日までに変更認可申請を行ったうえで、認可を受けなければならないことになりました。
※ 変更の認可申請をする医療法人財団で評議員及び評議員会に関する事項の変更認可をしようとする法人については、当該認可があるまでの間は、評議員会の設置を必要とする規定は適用しません。
※ また、変更の認可があるまでの間は、社員総会の招集を行う社員の割合は、なお従前の例(変更前の定款に規定された割合)によります。
(3) 残余財産に関する事項
既存の医療法人については、法第44条第4項の残余財産の帰属先に関する規定は適用しません。
※ 設立認可申請が改正法の施行日前になされ、施行日以後に認可を受けた医療法人については、当分の間、これらの規定を適用しません。
(4) 役員の任期に関する事項
改正法の施行日に現に医療法人の役員である者の任期については、その者の施行日におけるその者の役員としての残任期間と同一とします。
(5) 事業報告書等に関する事項
「9.医療法人の会計について」に記載したとおり、既存の医療法人の事業報告書等の届出については、経過措置により、改正法の施行日である平成19年4月1日以後に始まる会計年度に係る決算から適用されます。


12.医療法人の資産要件の見直し

規則第30条の34の規定における自己資本比率に関する要件(病院又は介護老人保健施設を開設する法人について、自己資本比率を20%以上、特別医療法人について同30%以上と定めた規定)が廃止されました。


13.基金制度の利用について

規則第30条の37及び第30条の38の規定により、持分の定めのない社団法人の活動の原資となる資金の調達手段として、定款の定めるところにより基金の制度を採用できることになりました。(ただし、社会医療法人又は特定医療法人(租税特別措置法第67条の2第1項に規定)は基金制度を利用することはできません。)


※参照通知

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お問い合わせ

このページの担当は 医療政策部 医療安全課 医療法人係 です。

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