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医療・保健

ライソゾーム病(ファブリー[Fabry]病含む)

疾病系統

神経系

主な症状

「ライソゾーム」という細胞内の小器官に含まれる酵素の欠損のため、物質が蓄積して、種々の症状を呈する疾患の総称である。蓄積した物質により、リピドーシス(脂質症)、ムコ多糖症、糖原病、糖蛋白質代謝異常症と従来分けていた疾患群を包括する。遺伝子異常と考えられているが、詳しいことは不明である。多くは乳幼児期に発症する。病気の種類によって症状は様々であるが、神経系が障害され知能低下や発達遅延、痙攣などを示すことが多い。特異的な顔貌や肝臓・脾臓のはれ、骨格異常を示すものもある。

疾病情報

国指定難病医療費等助成対象疾病 疾病番号44
 18歳未満の患者は、小児慢性疾患医療費助成に申請する。

認定基準(詳しくは臨床調査個人票の裏面を参照して下さい)

1.理学所見

 身体奇形、皮膚所見、心雑音、肝脾腫、角膜混濁、関節拘縮などに注意する。神経学的診察では知能、眼底所見、眼球運動、筋萎縮、錐体路徴候、錐体外路徴候、小脳失調などに注意する。


2.血液・生化学的検査所見

(1) 確定診断のためには疾患特異的な代謝異常を生化学的に証明する。蓄積物あるいは中間代謝産物の増加を尿、細胞、組織中に確認する。末梢血リンパ球の空胞化、尿沈渣の異染性物質、骨髄中のGaucher細胞や泡沫細胞(Niemann-Pick細胞)、尿中オリゴ糖の分析などが診断の手がかりとなる。末梢血白血球や培養線維芽細胞を用いて酵素活性を測定し、酵素欠損を証明する。酵素活性の測定には人工基質や界面活性剤が使われるため、活性化蛋白質欠損の場合には酵素活性の低下を証明できない。酵素機能低下を確認するためには、培養細胞では天然基質の分解を測定する負荷試験が必要となる。出生前診断については、羊水細胞を用いた酵素分析により可能である。
(2) 各酵素遺伝子のクローニングがなされ、ライソゾーム病の遺伝子診断が可能である。ただし発端者の遺伝子診断にはその原因遺伝子全体を調べる必要があり、かなりの労力を要する。更にその遺伝子変異が酵素機能障害を引き起こすことを確認しなければならない。遺伝子変異が同定されれば、同じ家系の保因者診断や出生前などは容易である。


3.画像所見

 頭部MRI検査が有用である。異染性白質ジストロフィーやKrabbe病では大脳白質のT2延長病変がびまん性あるいは錐体路に一致して検出される。ムコ多糖症では白質に散在性の点状T1、T2延長病変がみられることがある。


4.鑑別除外診断

 乳幼児期発症例では他の先天代謝異常症、先天奇形症候群などとの鑑別をする。成人発症例では脊髄小脳変性症、運動ニューロン疾患、精神疾患との鑑別が問題になる。


5.合併症

 重症例での栄養障害、肺炎などの感染症、褥瘡などが問題となる。


6.診断基準

(1) 酵素活性の著しい低下または病因蛋白の欠損/機能異常が生化学的検査により、または当該遺伝子に病因となる変異が遺伝子検査により確認されること。なお、Fabry病のようなX連鎖遺伝のヘテロ接合体に関し、酵素活性低下が確認されず、遺伝子変異の同定が不明な場合は、家族歴(父親、息子、兄弟)から確認すること。
(2) 生検組織で蓄積物質が生化学的検査又は形態学的検査により確認されること。
(3) 尿中で中間代謝産物の増加が生化学的検査により確認されること(ライソゾーム病の中でもGaucher病のように、尿中に中間代謝産物が排出されない疾患もある)。
 (1)を満たし、同疾患による症状を有すると認められるものをライソゾーム病とする。この際、(2)(3)の所見の有無を確定診断のための参考とする。


7.参考事項

(1) ライソゾーム病には約30種類の疾患が含まれ、同一疾患でも病型によって症状は異なる。乳幼児期発症のものが典型的であるが、成人発症例は変性疾患との鑑別が問題となる。ガルゴイリズム、骨変形などはムコ多糖症によくみられるが、GM1-ガングリオシドーシスやオリゴ糖鎖の蓄積症にもみられる。皮膚症状としては被角血管腫瘍がFabry病、ガラクトシアリドーシス、マンノシドーシスにみられる。肝脾腫はGaucher病、Niemann-Pick病、GM1-ガングリオシドーシス、ムコ多糖症などにみられる。
 神経症状は乳幼児期発症例では精神運動発達遅滞、退行、痙攣、痙性麻痺などがみられ、成人発症例では痴呆、精神症状、痙性麻痺、パーキンソンニズム、不随意運動、運動失調、神経原性筋萎縮などがみられる。


(2) 重症度基準
a.  乳幼児型
stage  1:身体的異常※1はあるが、ほぼ月齢(年齢)相当の活動が可能である。
stage  2:身体的異常※1または運動(知的)障害のため月齢(年齢)に比較し軽度の遅れを認める。
stage  3:身体的異常※1または運動(知的)障害のため中等度の遅れを認める。(DQ=35〜50)
stage  4:身体的障害または運動(知的)障害のため高度の遅れを認める。(DQ<35)
stage  5:寝たきりで呼吸・循環・肝・腎機能不全のため高度の医療的ケアが必要
※1 身体的異常:哺乳障害、刺激過敏、痙攣、視力障害、ガルゴイリズム、関節拘縮、骨格変形、肝脾腫、心不全症状など。なお、両方のアリルに遺伝子変異を有するが無症状(例、患者の同胞)なものは参考基準として重症度基準には含めない。


b.  若年・成人型
stage  1:症状※2があるが、就労(就学)可能
stage  2:日常生活は自立しているが、就労(就学)不能
stage  3:日常生活上半介助が必要(中等度障害)
stage  4:日常生活上全介助が必要(高度障害)
stage  5:寝たきりで吸引などの高度の医療的ケアが必要
※2 症状:認知症・精神症状、痙性麻痺、関節拘縮、小脳失調、不随意運動、視力障害、筋力低下、難聴、痙攣、疼痛発作、心不全症状など


★【難病医療費等助成事業の対象範囲】
 ライソゾ−ム病のうち以下のものを対象とする。
(1) Gaucher病  (2)Niemann-Pick病A型・B型  (3)Niemann-Pick病C型 (4)GM1-ガングリオシドーシス (5)GM2-ガングリオシドーシス(Tay-Sachs病、Sandhoff病、AB型)  (6)Krabbe病 (7)異染性白質ジストロフィー  (8)ルチプルサルファターゼ欠損症 (9)Farber病 (10) Hurler/Scheie症候群 (11)Hunter症候群(12)Sanfilippo症候群 (13)Morquio症候群 (14)Maroteaux-Lamy症候群 (15) Sly病 (16)ヒアルロニダーゼ欠損症 (17)シアリドーシス (18)ガラクトシアリドーシス (19)I-cell病ムコリピドーシス3型 (20)α-マンノシドーシス (21)β-マンノシドーシス (22) フコシドーシス (23) アスパルチルグルコサミン尿症 (24) Schindler/神崎病 (25) Pompe病 (26) Wolman病 (27) Danon病 (28) 遊離シアル酸蓄積症 (29) セロイドリポフスチノーシス (30) Fabry病


重症認定

眼の障害 肢体の障害・神経系統の障害 心臓疾患 腎臓疾患 肝臓疾患 血液・造血器疾患

新規申請方法

(1)新規用臨床調査個人票(A3判に拡大してご使用ください。)

 ※別紙もダウンロードしてください。


(2)重症度認定もあわせて申請される場合は、重症度認定申請書兼診断書が必要です。

(注釈1)(1)(2)は区市町村窓口にありますが、こちらからもダウンロードできます。
(注釈2)(1)(2)を主治医に記載してもらう。


(3)難病医療費助成申請書兼同意書(区市町村窓口にあります。)
(4)世帯調書(区市町村窓口にあります。)
(5)住民票の写し(外国人の方は外国人登録原簿記載事項証明書)
(6)健康保険証の写し
(7)高齢受給者証をお持ちの方は、その写し
(8)生計中心者の課税状況を証明する書類
(9)保険者からの情報提供にかかる同意書(区市町村窓口にあります。)
(10)健康保険上の所得区分を確認する書類(以下の保険証をお持ちの方のみ)
〈全国健康保険協会(政府管掌保険を含む)、船員保険、日雇保険、健康保険組合、共済組合の場合〉
健康保険の被保険者の課税状況を証明する書類
〈国民健康保険組合の場合〉 ※区市町村発行の国民健康保険ではありません。
健康保険上の世帯の被保険者全員の住民税非課税又は課税証明書


(注釈3)(10)の書類のうちの1つに(8)生計中心者の課税状況を証明する書類が含まれる場合には、該当した提出書類を省略することができます。
 
(1)から(10)を区市町村窓口に提出してください。

特別区窓口一覧

市町村窓口一覧

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お問い合わせ

このページの担当は 保健政策部 疾病対策課 難病認定係 です。

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東京都難病医療費等助成制度

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