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医療・保健

副腎白質ジストロフィー

疾病系統

神経系

主な症状

細胞の機能障害により、極長鎖脂肪酸が、全身の臓器、特に脳や脊髄の白質と副腎に蓄積する。X染色体劣性遺伝形式をとるため、男性は発病するが、女性は発病しても軽症である。病型により症状は異なるが、知能障害、視力低下、歩行障害、感覚障害、自律神経障害など、さまざまな障害が起こる。

疾病情報

国指定難病医療費等助成対象疾病 疾病番号45
18歳未満の患者は、小児慢性疾患医療費助成に申請する。

認定基準

1.主要症状及び臨床所見

 各病型で高頻度に認められる所見は以下のとおりである。
(1) 精神症状
小児では注意欠陥多動障害、心身症と類似した症状を呈する。成人では、社会性の欠如、性格変化、精神病に類似した症状を呈する。
(2) 知能障害
小児では学習障害、視力・聴力・認知・書字・発語などの異常が現れる。成人では、痴呆、高次機能障害(失語、失行、失認)などを呈する。
(3) 視力低下
初発症状として多い。視野の狭窄、斜視、皮質性の盲など。
(4) 歩行障害
痙性対麻痺(痙性対麻痺を呈することが多いが、ときに左右差を認めることもある)による歩行障害。
(5) 錐体路徴候
四肢の痙性、腱反射の亢進、病的反射陽性。どの病型においても高頻度に認められる。
(6) 感覚障害
表在及び深部知覚障害。AMNでは、脊髄性の感覚障害を示す例が多い。
(7) 自律神経障害
排尿障害、陰萎など。
(8) 副腎不全症状
無気力、食欲不振、体重減少、色素沈着(皮膚、歯肉)、低血圧など。
 

2.参考となる検査所見

(1) 極長鎖脂肪酸分析
C26:0、C25:0、C24:0などの極長鎖脂肪酸の増加を認める。血清スフィンゴミエリン、血漿総脂質、赤血球膜脂質などを用いて分析する。極長鎖脂肪酸の蓄積の程度と臨床病型の間には相関性はない。女性保因者の約80%で極長鎖脂肪酸の増加を認める。
参考値(血清スフィンゴミエリンc26:0/C22:0 )
  小児型ALD 0.0260 ± 0.0084 (n=47)
  正常コントロール 0.0056 ± 0.0013 (n=710)
(2) 画像診断(頭部MRI、頭部CT)
 小児型、思春期型、成人大脳型では、大脳白質の脱髄部位に一致して、CTでは低吸収域、MRI T2強調画像では高信号域を認める。病変の分布は後頭葉白質、頭頂葉白質の側脳室周辺部、脳梁膨大部が多いが、稀に前頭葉白質から脱髄が始まる例もある。AMN及び小脳・脳幹型では錐体路、小脳、脊髄小脳路の脱髄を主体とする。活動性の脱髄病変のある部位では、ガドリニウムにより造影効果を認める。
(3) 神経生理学的検査
 聴性脳幹誘発電位(ABR)では、1−3波間潜時が延長することが多い。体性感覚誘発電位(SEP)及び視覚誘発電位(VEP)も異常を認めることが多い。末梢神経伝導速度も軽度低下を認めることがある。
(4) 副腎機能検査
 臨床的に無症状でも、ACTH高値やrapid ACTH試験で低反応を認めることがある。
(5) 遺伝子解析
 ALD遺伝子の変異は多彩で、病型と遺伝子変異には明らかな相関は認められていない。同一の変異を有していても異なる臨床病型を示すことはよく経験される。
(6) 病理所見
 病理変化は中枢神経系と副腎であるので、生前の診断には役立たない。大脳白質の脱髄、グリオーシス、血管周囲の炎症細胞浸潤が強いことも本疾患の特徴。
 副腎では皮質細胞の膨化、進行期には著明な萎縮を認める。大脳白質マクロファージ、副腎皮質細胞、末梢神経シュワン細胞に松の葉様の層状構造物を認める。この構造物は極長鎖脂肪酸を有するコレステロールエステルを含むものと推定される。


3.鑑別除外診断

(1) 小児
 注意欠陥多動障害、学習障害、心身症、視力障害、難聴、脳腫瘍、亜急性硬化性全脳炎、他の白質ジストロフィー
(2) 成人
 家族性痙性対麻痺、多発性硬化症、精神病、脊髄小脳変性症、Addison病、脳腫瘍、、悪性リンパ腫、他の白質ジストロフィー


4.診断基準

(1) 主要症状及び臨床症状で述べた項目((1)〜(8))のうち少なくとも1つ以上ある。
(2) 血漿、血清、赤血球膜のいずれかで極長鎖脂肪酸値が高値。
(3) 頭部MRI、神経生理学的検査、副腎機能検査のいずれかで異常を認める。
 確診例としては、下記のa〜cのいずれかに該当する症例とする。
 a   上記、診断基準(1)〜(3)の項目すべてを満たすもの(発症者)
 b 家族内に発症者又は保因者がおり、診断基準(2)を満たす男児(発症前男児)
 c 診断基準(1)と(3)を満たす女性で、家族内に発症者又は保因者がいる、あるいは極長鎖脂肪酸高値である場合(女性保因者)
 d ALD遺伝子変異の有無は診断の参考になる。


★【難病医療費等助成事業の対象範囲】
4.の診断基準における確診例とする。


重症認定

眼の障害  聴力の障害  肢体の障害・神経系統の障害 

新規申請方法

(1)新規用臨床調査個人票(A3判に拡大してご使用ください。)

(2)重症度認定もあわせて申請される場合は、重症度認定申請書兼診断書が必要です。

(注釈1)(1)(2)は区市町村窓口にありますが、こちらからもダウンロードできます。
(注釈2)(1)(2)を主治医に記載してもらう。


(3)難病医療費助成申請書兼同意書(区市町村窓口にあります。)
(4)世帯調書(区市町村窓口にあります。)
(5)住民票の写し(外国人の方は外国人登録原簿記載事項証明書)
(6)健康保険証の写し
(7)高齢受給者証をお持ちの方は、その写し
(8)生計中心者の課税状況を証明する書類
(9)保険者からの情報提供にかかる同意書(区市町村窓口にあります。)
(10)健康保険上の所得区分を確認する書類(以下の保険証をお持ちの方のみ)
〈全国健康保険協会(政府管掌保険を含む)、船員保険、日雇保険、健康保険組合、共済組合の場合〉
健康保険の被保険者の課税状況を証明する書類
〈国民健康保険組合の場合〉 ※区市町村発行の国民健康保険ではありません。
健康保険上の世帯の被保険者全員の住民税非課税又は課税証明書


(注釈3)(10)の書類のうちの1つに(8)生計中心者の課税状況を証明する書類が含まれる場合には、該当した提出書類を省略することができます。
 
(1)から(10)を区市町村窓口に提出してください。

特別区窓口一覧

市町村窓口一覧

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お問い合わせ

このページの担当は 保健政策部 疾病対策課 難病認定係 です。

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