下垂体機能低下症
平成21年10月から新たに国が指定している難病医療費助成の対象となった疾病です。
平成21年12月1日から申請の受付を開始しており、平成21年12月末までに区市町村の窓口で申請を受理され、審査の結果認定された場合の医療費助成の開始日は、平成21年10月1日からとなります。
平成22年1月以降の申請受付の場合は、助成開始日は申請日からとなりますのでご注意ください。
疾病情報
国指定難病医療費等助成対象疾病 疾病番号56
認定基準(詳しくは臨床調査個人票の裏面を参照して下さい)
間脳下垂体機能障害
疾患概念
間脳下垂体機能障害とは、間脳下垂体に生じた腫瘍、炎症、又は血管障害等の原因により、下垂体ホルモンの分泌異常を来し、様々な臨床症状を来す病態のことである。
よって、異所性ホルモン産生腫瘍、間脳下垂体機能障害の無い患者に対して手術や医薬品の使用等により間脳下垂体機能障害を来した場合には、ここで言う間脳下垂体機能障害には含まれない。
56−1.PRL(プロラクチン)分泌異常症
56−2.ゴナドトロピン分泌異常症
56−3.ADH分泌異常症
56−4.下垂体性TSH分泌異常症
56−5.クッシング病
56−6.先端巨大症
56−7.下垂体機能低下症
56-7.下垂体機能低下症
56-7-1.下垂体後葉機能低下症
下垂体後葉機能低下症については、ADH分泌異常症の認定基準を用いること。
56-7-2.下垂体前葉機能低下症
以下のAからEに示す各ホルモンの分泌低下症のいずれかの診断基準を満たすこと。
A.ゴナドトロピン分泌低下症
1.主要項目
(1)症状
- 【1】 二次性徴の欠如(男子15歳以上、女子13歳以上)、遅延、進行停止
- 【2】 月経異常(無月経、無排卵周期症、稀発月経など)
- 【3】 性欲低下、インポテンス、不妊
- 【4】 陰毛・腋毛の脱落、性器萎縮、乳房萎縮
(2)検査所見
【1】血中ゴナドトロピン(LH、FSH)は健常者の基準値と比して高値ではない。
【2】ゴナドトロピン分泌刺激検査(LH-RH test,clomiphene,estrogen投与等)で低ないし無反応。
(但し、視床下部性の時は、LH-RH(初回又は脈波的連続)投与で正常反応を示すことがある)
【3】血中性ステロイド(estrogen,progesterone,testosterone等)は健常者の基準値と比して低値である。
2.鑑別疾患
高度肥満、神経性食思不振症
3.診断基準
確実例:1【1】の1項目以上を満たし、1(2)【1】から【3】すべての項目を満たすもの。
B.副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)分泌低下症
1.主要項目
(1)症状
- 【1】全身倦怠感
- 【2】易疲労性
- 【3】食欲不振
- 【4】意識消失(低血糖や低ナトリウム血症による)
- 【5】低血圧
(2)検査所見
- 【1】血中コルチゾールは健常者の基準値と比して低値である。
- 【2】尿中フリーコルチゾールは健常者の基準値と比して低値である。
- 【3】血中ACTHは健常者の基準値と比して高値ではない。
- 【4】ACTH分泌刺激試験(CRHあるいはinsulin投与)で低ないし無反応。
2.診断基準
確実例:1(1)の1項目以上を満たし、かつ1(2)【1】から【4】すべての項目を満たすもの。
C.甲状腺刺激ホルモン(TSH)分泌低下症
1.主要項目
(1)症状
- 【1】耐寒性低下
- 【2】不活発
- 【3】皮膚乾燥
- 【4】脱毛
- 【5】発育障害
(2)検査所見
【1】血中TSHは健常者の基準値と比して低値である。
(但し視床下部性ではイムノアッセイで正常ないしやや高値のことがある。)
【2】TSH分泌刺激試験(TRH test)で低ないし無反応。(但し視床下部性では遅延反応などがある。)
【3】甲状腺ホルモン検査(freeT4、freeT3またはT3など)は健常者の基準値と比して低値である。
診断基準
確実例:1(1)の1項目以上を満たし、かつ1(2)【1】から【3】のすべての項目を満たすもの。
D.成長ホルモン(GH)分泌不全症
D-1.小児(GH分泌不全性低身長症)
1.主要項目
(1)主症候
【1】成長障害があること。(通常は、身体のつりあいはとれていて、身長は標準身長の -2.0SD 以下、あるいは身長が正常範囲であっても、成長速度が 2年以上にわたって標準値の -1.5SD以下であること。)
【2】乳幼児で、低身長を認めない場合であっても、成長ホルモン分泌不全が原因と考えられる症候性低血糖がある場合。
【3】頭蓋内器質性疾患や他の下垂体ホルモン分泌不全があるとき。
(2)検査所見
インスリン負荷、アルギニン負荷、L-DOPA負荷、クロニジン負荷、またはグルカゴン負荷試験において、原則として負荷前および負荷後120分間(グルカゴン負荷では180分間)にわたり、30分毎に測定した血中GHの頂値が 6ng/ml以下であること。GHRP-2負荷試験で、負荷前および負荷後60分にわたり、15分毎に測定した血中GH頂値が16 ng/ml以下であること。
2.診断基準
重症例:主症候が1(1)【1】を満たし、かつ1(2)の2種以上の分泌刺激試験におけるリコンビナントGHを標準品とするGH測定法GH頂値がすべて3 ng/ml以下(GHRP-2負荷試験では 10 ng/ml以下)のもの。
または、主症候が1(1)の【2】または、1(1)の【1】と【3】を満たし、かつ1(2)の1種類の分泌刺激試験におけるリコンビナントGHを標準品とするGH頂値が3 ng/ml以下(GHRP-2負荷試験では10 ng/ml以下)のもの。
D-2.成人(成人GH分泌不全症)
1.主要項目
(1)主症候および既往歴
- 【1】小児期発症の場合には成長障害を伴う。
- 【2】頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴、治療歴または周産期異常の既往がある。
(2)検査所見
【1】インスリン負荷、アルギニン負荷、またはグルカゴン負荷試験において、負荷前および負荷後120分間(グルカゴン負荷では180分間)にわたり、30分ごとに測定した血中GH の頂値が3 ng/ml以下である。GHRP-2負荷試験で、負荷前および負荷後60分にわたり、15分毎に測定した血中GH 頂値が9 ng/ml以下であるとき、インスリン負荷におけるGH 頂値1.8ng/ml以下に相当する低GH分泌反応であるとみなす。
【2】GHを含めて複数の下垂体ホルモンの分泌低下がある。
2.診断基準
重症例:(1)の【1】あるいは(1)の【2】を満たし、かつ(2)の【1】で2種類以上のGH分泌刺激試験におけるリコンビナントGHを標準品とする血中GHの頂値がすべて1.8 ng/ml 以下(GHRP-2負荷試験では9 ng/ml以下)のもの。または、(1)の【2】と(2)の【2】を満たし、(2)の【1】で1種類のGH分泌刺激試験におけるリコンビナントGHを標準品とする血中GHの頂値が1.8 ng/ml以下(GHRP-2負荷試験では9 ng/ml以下)のもの。
E.プロラクチン(PRL)分泌低下症
1.主要項目
(1)症状
産褥期の乳汁分泌低下
(2)検査所見
- 【1】血中PRL低値。(複数回測定し、いずれも1.5 ng/ml 未満であることを確認する。)
- 【2】PRL分泌刺激試験(TRH test)で、低ないし無反応。
2.診断基準
1(1)を満たし、(2)【1】【2】のすべての項目を満たすもの。
【軽快者基準】
軽快者とは、治療の結果、次の全てを1年以上満たした者で、医療費等助成の対象外となります。
- 1.疾患特異的治療が必要ない。
- 2.臨床所見が認定基準を満たさず、著しい制限を受けることなく就労などを含む日常生活を営むことが可能である。
- 3.治療を要する臓器合併症がない。
症状の悪化により医療費等助成の申請を行う場合には、「新規」用の臨床調査個人票を使用してください。
新規申請方法
(1)新規用臨床調査個人票(A3判に拡大してご使用ください。)
新規臨床調査個人票 PDF : 505KB
(2)重症度認定もあわせて申請される場合は、重症度認定申請書兼診断書が必要です。
重症度認定申請書兼診断書(A4判) PDF : 242KB
(注釈1)(1)(2)は区市町村窓口にありますが、こちらからもダウンロードできます。
(注釈2)(1)(2)を主治医に記載してもらう。
(3)難病医療費助成申請書兼同意書(区市町村窓口にあります。)
(4)世帯調書(区市町村窓口にあります。)
(5)住民票の写し(外国人の方は外国人登録原簿記載事項証明書)
(6)健康保険証の写し
(7)高齢受給者証をお持ちの方は、その写し
(8)生計中心者の課税状況を証明する書類
(9)保険者からの情報提供にかかる同意書(区市町村窓口にあります。)
(10)健康保険上の所得区分を確認する書類(以下の保険証をお持ちの方のみ)
〈全国健康保険協会(政府管掌保険を含む)、船員保険、日雇保険、健康保険組合、共済組合の場合〉
健康保険の被保険者の課税状況を証明する書類
〈国民健康保険組合の場合〉 ※区市町村発行の国民健康保険ではありません。
健康保険上の世帯の被保険者全員の住民税非課税又は課税証明書
(注釈3)(10)の書類のうちの1つに(8)生計中心者の課税状況を証明する書類が含まれる場合には、該当した提出書類を省略することができます。
(1)から(10)を区市町村窓口に提出してください。
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お問い合わせ
このページの担当は 保健政策部 疾病対策課 難病認定係 です。
東京都福祉保健局 〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号