喪失体験による高齢期のうつ病
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●うつ病はあくまで病気
定年退職による生活の激変、子どもの独立による家庭環境の変化、両親や友人との死別など、高齢期には様々な喪失感・孤独感を味わうことが多くあります。
そうした体験が重なって、高齢期特有のうつ状態になってしまうケースがみられます。
うつ状態とは、何となく元気がなくなり悲観的になっている状態のことで、頭が重い、胃の調子が悪いといった身体症状を伴うことが、しばしばあります。また、気力の衰えから物事を先送りにしては、自分を責めるようになり、最悪の場合自殺に至ります。
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うつ病はあくまで病気であり、本人の気の持ちようだけではなかなか治るのが難しいこと、最悪の場合自殺に至ってしまうこともあること、抗うつ薬などの薬物療法で多くが改善すると
いうことを認識し、早めに医療機関に行くことが必要です。
年を重ねる中で生じる環境変化をなくすことは困難ですが、心の健康を保つためにものの考え方を工夫してみましょう。うつ病の人が身近にいる場合は、無理に励ますとかえって本人がつらくなるので、長い目で見守ることが必要です。
●認知症とは異なる症状
高齢期のうつ病は、認知症と混同されることがあります。うつ状態になると、考えることや行動することが億劫になり、ボーッと一日を過ごすことも多くなるからです。
しかし、一般にうつ病では、口数が減り、淋しさ、悲しさを訴えます。わからないことは認め、自分を責める傾向や食欲の減退などが生じることが多いのです。これに対し、認知症では、淋しさや自責の念などがなく、自分は健康であると感じていたり、能力の低下の自覚もなく、妄想で他人を攻撃することもあります。
うつ病には薬物療法が有効です。早い段階で専門家に判断を委ね、適切な治療を行いましょう。
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うつ病かなと思ったら
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ほとんどのうつ病は、休養と適切な薬物治療を早期に受けることによって回復するといわれています。「生活に充実感がない」、「これまで楽しんで行っていたことを楽しめなくなっている」、「以前は楽にできていたことを億劫に感じる」といったことがあって、自分のことを「うつではないか?」と思ったら、早めに精神科や心療内科などの診察を受けましょう。
●どこに行けばよいの?
うつの不安があれば、すぐに以下のような病院や機関に相談してみましょう。
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■お近くの病院、診療所、クリニック
(精神科、神経科、心療内科、精神内科など)
■保健所の老人精神保健福祉相談
■区市町村役場、区市町村保健センター
■臨床心理士・ソーシャルワーカー等によるカ
ウンセリングや相談を行う民間機関 等
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●薬物治療とは?
うつ病の治療は抗うつ薬という薬物を使用します。抗うつ薬には、依存症の心配がないものや、副作用の少ないものも開発されています。
うつ病は、脳内の神経伝達物質の不足によって起こると考えられていますが、抗うつ薬はそれらの不足を解消して正常に近い状態に戻す効果があります。
●心を外向きに
高齢期に感じる様々な喪失感・孤独感は避けることができません。その体験から自分の世界に閉じこもってしまわないようにしましょう。
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中高年からの介護予防読本-すばらしい「老い」を求めて-
登録番号(16)258
平成17年2月発行
編集・発行 東京都福祉保健局 高齢社会対策部 介護保険課
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