このページの先頭です


平成12年度 ダイオキシン類生物汚染状況調査結果報告

 都は、平成元年度から、ダイオキシン類について、東京都内湾の汚染状況の推移を監視することを目的として、内湾に生息する魚貝類を対象とした調査を実施しています。
 12年度から、新たに調査対象魚種として、マアナゴ及びマハゼを加えました。
 12年度の調査結果は以下のとおりです。

1 調査方法

(1) 調査時期
魚類:平成12年9月から11月まで、貝類:平成12年8月

(2) 調査地点
東京都内湾の5地点(隅田川河口、荒川河口、多摩川河口、中央防波堤外側2カ所)(図1)

(3) 調査生物
スズキ、ボラ、コノシロ、ムラサキイガイ各10検体
 マアナゴ、マハゼ各4検体

(4) 分析項目
ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(PCDD)14種類、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)15種類及びコプラナーポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB)12種類の異性体

2 調査結果

(1) 魚類のダイオキシン類濃度の平均値は、5.5pg-TEQ/gであり、前年度(6.4pg-TEQ/g)と比べて低い値を示した。

 
種類     平成12年度  平成11年度 
      ダイオキシン類 PCDD+PCDF コプラナーPCB ダイオキシン類 PCDD+PCDF コプラナーPCB
全体平均値     4.7 1.2 3.5 5.1 1.1 4
魚類 魚類平均値   5.5 1.4 4.1 6.4 1.3 5.1
  スズキ 検体数 10 10 10 9 9 9
    最大値 6.9 1.7 6.2 14 2.3 12
    最小値 2.2 0.6 1.6 5.5 0.9 4.5
    平均値 3.8 1 2.8 9 1.5 7.5
  ボラ 検体数 10 10 10 10 10 10
    最大値 17 4.9 12 7.2 1.3 5.8
    最小値 3.3 0.6 2.8 1.4 0.3 1.1
    平均値 6.8 1.7 5.1 4.1 0.7 3.5
  コノシロ 検体数 10 10 10 10 10 10
    最大値 8.5 2.9 5.6 7.7 2.2 5.6
    最小値 2.1 1 1.1 5.3 1.4 3.8
    平均値 4.6 1.6 3 6.4 1.8 4.6
  マアナゴ 検体数 4 4 4 - - -
    最大値 14 1.9 12 - - -
    最小値 9.3 1.3 8 - - -
    平均値 11 1.7 9.3 - - -
  マハゼ 検体数 4 4 4 - - -
    最大値 3.7 0.8 2.9 - - -
    最小値 3.2 0.6 2.6 - - -
    平均値 3.5 0.8 2.7 - - -
貝類 ムラサキイガイ 検体数 10 10 10 10 10 10
    最大値 2.6 0.71 1.9 1.4 0.64 0.9
    最小値 1.1 0.23 0.87 1.1 0.33 0.75
    平均値 1.6 0.38 1.2 1.3 0.45 0.82


(2) 貝類のダイオキシン類濃度の平均値は、1.6pg-TEQ/gであり、前年度(1.3pg-TEQ/g)と比べて高い値を示した。

(3) ボラ及びムラサキイガイについては前年度よりダイオキシン類濃度が高い値を示したが、スズキ、コノシロでは、低い値を示した。

(4) マアナゴ及びマハゼのダイオキシン類濃度は、それぞれ11pg-TEQ/g、3.5pg-TEQ/gであった。

(5) 採取地点の違いによる汚染状況の明確な違いは見られなかった。

3 今後の対応

マアナゴやマハゼは今年度から調査を開始したところであり、今後もこの2魚種を含め本調査を継続し、東京都内湾の生物汚染状況を継続的に監視していく。

お問い合わせ

このページの担当は 健康安全部 環境保健衛生課 調査担当(03-5320-4493) です。

本文ここまで


以下 奥付けです。