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健康・安全

家具からのホルマリン放出

家具からのホルムアルデヒド放散(調査結果)

室内の空気中に放散されたホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因物質のひとつとして取り上げられています。
ではなぜ、家具からホルムアルデヒドが放散されるのでしょう。


家具の多くは合板を用いて作られています。
板を張り合わせる際に用いられる接着剤から、ホルムアルデヒドが遊離する可能性があるのです。


家を建てる際に用いられる建築材料のうち、合板にはホルムアルデヒドの放散量について規格《JAS規格》が設けられています。
JAS規格では、合板からのホルムアルデヒドの放散量が少ない順にFc0、Fc1、Fc2と規定されています。(現在は、F☆☆☆☆、F☆☆☆、F☆☆、F☆の4段階に改正されています。)
建築基準法により、平成15年7月1日以降、居室の内装の仕上げには、F☆(Fc2)は使用できなくなりました。


しかし、家具に用いられる合板には、建築の際に用いられる合板のように使用する合板の指針等が決められてはいません。
今回は、家具に用いられる合板が、建築材料の規格(JAS規格)のうち、どの区分(Fc0からFc2)に該当するかを調査しました。

試験対象

ウッドカーペット2種類 
一般のタンス8種類(移染の調査に使用したもの)
ベビーダンス5種類(移染の調査に使用したもの)
ベビーベッド3種類 

試験方法

図 イラスト(試験方法のイメージ図)

JAS規格の合板の試験に準じて行いました。
この方法はホルムアルデヒドが水に溶けやすい性質を利用したものです。 
試験対象の家具から木片を切り出し、水を入れたシャーレとともにデシケータに入れ、シャーレ内の水に吸収されたホルムアルデヒドを測定します。 

ウッドカーペット  

3検体ともFc2の最大値7.0μg/mLを大幅に超えており、この値は、建築基準法においては、居室の床の仕上げに用いることができない建築材料に相当する数値です。
居室に敷いた場合、ホルムアルデヒドの気中濃度の上昇に大きく寄与する可能性があります。 

グラフ ウッドカーペットのホルムアルデヒド放散量の棒グラフ

一般のタンス

JAS規格検体数
Fc016検体
Fc17検体
Fc216検体
基準超え2検体
40検体

各タンスから5箇所ずつ木片を切り出しているので、検体数は計40検体。

グラフ 一般のタンスの切片の放散量(規格対応)のグラフ

ベビーダンス

JAS規格検体数
Fc023検体
Fc110検体
Fc22検体
35検体

各タンスから7箇所ずつ木片を切り出しているので、検体数は計35検体。

グラフ ベビータンスの切片の放散量(規格対応)のグラフ

一般のタンスとベビーダンスの放散量の比較(平均値)  

JAS規格との比較、実際の放散量からベビーダンスの方が一般のタンスより放散量が低いことがわかった。

グラフ 一般のタンスとベビーダンスの放散量の比較の棒グラフ

化学物質に過敏な方、抵抗力の弱い乳幼児の居室に置く家具については、ベビーダンス等でホルムアルデヒドの放散の少ないものを購入することをお勧めします。  
さらに、こまめに窓を開けて換気することもお勧めします。

ベビーベッド

図 イラスト(ベビーベッドの切片名の説明図)

頭板に使用されている板の切片から多くのホルムアルデヒドの放散が確認されました(検体2は、頭板がないものでした。)。
乳幼児の頭部に近い部分から多くのホルムアルデヒドが放散されることから、身体への影響を考慮し、ベビーベッドを購入する時は頭板のないものを選ぶ方が無難かもしれません。

グラフ 試料部位別放散量の棒グラフ

建材のホルムアルデヒド放散量については日本農林規格(JAS規格)が定められています。

旧規格

表示区分ホルムアルデヒド放散量
(平均値)
ホルムアルデヒド放散量
(最大値)
Fc00.5ミリグラム/リットル以下0.7ミリグラム/リットル以下
Fc11.5ミリグラム/リットル以下2.1ミリグラム/リットル以下
Fc25.0ミリグラム/リットル以下7.0ミリグラム/リットル以下

新規格

普通合板の規格

種別性能区分平均値(ミリグラム/リットル)最大値(ミリグラム/リットル)
ホルムアルデヒド放散量F☆☆☆☆0.3ミリグラム/リットル0.4ミリグラム/リットル
F☆☆☆0.5ミリグラム/リットル0.7ミリグラム/リットル
F☆☆1.5ミリグラム/リットル2.1ミリグラム/リットル
F☆5.0ミリグラム/リットル7.0ミリグラム/リットル

旧規格は平成15年3月に改正のため廃止されたが、新規格に関する告示の中で「告示施行前の合板については、従前の例による。」とあるため、今回の調査においては、旧規格を採用しています。

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