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I はじめに

II 福祉サービス提供主体の使命と経営
 1 提供主体に求められる使命
 2 提供主体における経営

III 福祉サービス提供主体の経営改革
 1 経営改革のあり方
 2 経営改革のプロセス
 3 経営改革の具体的手法

IV 社会福祉法人における経営改革
 1 経営改革の必要性
 2 自己改革の実例
 3 経営改革に対する都の支援

V おわりに

 社会福祉法人の自己改革の実例【資料編】
 設置要綱等


V おわりに

○本委員会は、一昨年12月の発足以来、約1年にわたり、戦後から現在まで福祉サービス提供主体の中核を担ってきた社会福祉法人の現状と課題、今後福祉サービス提供主体に求められる役割と課題、提供主体の自己改革・経営改革のあり方、経営改革のプロセスと手法、これからの都の役割と都施策のあり方、方向性等、多岐にわたる課題について、幅広い観点から検討を重ねてきた。

○検討にあたっては、これまで都が行ってきた指導検査や運営指導の結果や、社会福祉法人経営改革モデル事業や特別養護老人ホーム経営支援事業での経営分析、経営診断の結果を参考にするとともに、自己改革に取り組んでいる社会福祉法人の方から4回にわたってヒアリングを行った。また、複数の施設で、現場でのヒアリングもさせていただいた。お忙しい中、ご協力いただいた方々には、この場を借りて厚くお礼を申し上げたい。

○本委員会は、こうした検討を進める中で、最終のとりまとめに先立ち、都が取り組んでいる福祉改革に資するために早期に取り組むべき項目について、可能な範囲で示すことが有効であると考え、平成14年7月に「中間提言」をまとめた。

○「中間提言」では、福祉サービス提供主体の中核として社会福祉法人の果たしてきた役割、時代とともに変化してきた福祉ニーズ、現在の福祉サービス提供主体に求められている課題など、歴史的変遷を辿りながら、これまでの福祉サービスの一定の総括を行い、そのうえで、福祉サービス提供主体の自己改革、新たな福祉における都の果たすべき役割、都施策の方向性について提言を行った。

○本「最終提言」は、この「中間提言」を踏まえ、福祉サービス提供主体の経営改革という観点から、提供主体の使命、経営に必要な要素、経営改革の必要性、経営改革のプロセスと手法、既に自己改革に取り組んでいる社会福祉法人の経営改革の実例などをまとめたものである。

○これまで述べてきたとおり、福祉サービスに対する都民のニーズは多様化・高度化している。このような利用者のさまざまなニーズに応えるサービスを提供するためには、多様な提供主体の参入を促し、「競い合い」を通じた質の高いサービスを十分に提供できるようにするとともに、社会福祉法人をはじめとして、その組織形態を問わず福祉サービス提供主体自らが、経営改革を進め、サービスの質の向上に努めることが必要である。

○こうした福祉サービスの提供システムの改革は、従来行政主導であった福祉サービスの世界において、その性格と規模を踏まえながら、市場原理を取り入れ、サービスの量を拡大するとともに質の向上を図り、努力して成果を上げた事業者が報われる世界を福祉サービスの世界においても創ることを意味している。

○「中間提言」で既に述べたように、都は、福祉サービスの利用者の多様なニーズに的確に対応し、都民に対して、必要なサービスを行き届かせるという責任を担っている。その責任の下に、「サービスの量」の確保という観点から、福祉サービスの供給基盤を整備するとともに、「サービスの質」の向上という観点から、利用者が安心して主体的にサービスを利用・選択できるようなしくみをつくっていくことが、都に求められている役割である。

○こうした役割を踏まえ、都としても、福祉サービスのしくみ全体を維持・向上させていくために、積極的に福祉サービス提供主体の経営改革への取組を促すことが必要である。

○本委員会の「中間提言」及び「最終提言」、二つの提言を踏まえ、福祉サービス提供主体が経営改革に積極的に取り組むことを期待するとともに、「地域での自立を支える新しい福祉」の実現に向けて、都として、「福祉改革」への取組を一層進め、より具体化していくことを、切に願うものである。

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