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I はじめに

II 福祉サービス提供主体の使命と経営
 1 提供主体に求められる使命
 2 提供主体における経営

III 福祉サービス提供主体の経営改革
 1 経営改革のあり方
 2 経営改革のプロセス
 3 経営改革の具体的手法

IV 社会福祉法人における経営改革
 1 経営改革の必要性
 2 自己改革の実例
 3 経営改革に対する都の支援

V おわりに

 社会福祉法人の自己改革の実例【資料編】
 設置要綱等


IV 社会福祉法人における経営改革

【6】F法人(特別養護老人ホーム)の取組

サービス評価の実施によるサービスの改善

1 なぜ、サービス評価を導入したのか

  • F法人は、介護保険制度の導入により、サービスに関する利用者の主体的な選択が行われ、事業者にとっては、提供するサービスの質が一層厳しく問われることとなることから、絶え間ないサービスの改善を行うために、PDCAサイクルに基づくサービスの品質管理のしくみを法人組織内に定着させる必要があると考えた。
  • そこで、独自の評価項目・基準を作成し、それに基づくサービス評価を実施するとともに、実施結果を検討し、サービス改善に結びつける一連のプロセスとしてのサービス評価制度を導入することとした。

2 サービス評価のしくみ

  • 全職員が、年に1回、施設の提供するサービスについて3段階で評価を行う。
  • 評価基準は、利用者処遇に直接関わる「食事」、「入浴」、「排泄」、「通所(デイサービス)」、「看護」の5分野について、法人で独自に作成した。
  • 全職員が、5分野すべてについて評価を行うため、結果的に他の担当のサービスも評価することとなり、他者評価の側面もある。
  • 職員の自己評価であるため多少のばらつきはでるが、サービスの質が十分ではない、弱い部分は、共通して指摘されることが多い。

3 評価結果に基づくサービス改善とその効果

  • サービス評価の結果は、施設の総括検討会で報告され、学識経験者、地域オンブズマンからの意見・助言も参考にしながら、問題点の分析・改善策の方向性が検討される。サービス評価の結果に基づく改善案は、直ちに改善可能な部分は改善し、その他の部分は次期の事業計画や予算に反映される
  • サービス評価実施の効果としては、サービスの質の向上に対する職員の意識改革が進んだことが最も大きい。

    【評価の実施】⇒全職員が「食事」、「入浴」、「排泄」、「通所」、「看護」分野のサービスを3段階で評価する
    【評価結果の検討・改善案】⇒施設の検討会において学識経験者・オンブズマン等専門家による助言も参考として、問題点の分析・改善策を検討する
    【改善策の実施】⇒直ちに実施できるものは改善し、改善策は、次期の事業計画・予算にも反映される。
    (社会福祉法人の自己改革の実例・メニューに戻る)

【7】G法人(知的障害者入所更生施設)の取組

「職員行動規範自己評価表」の活用による人材育成

1 なぜ、人材育成に取り組んだか

  • G法人では、福祉サービスが、人を相手とし人の手によって行われる専門的なサービスであり、質の高いサービスの提供には、実際にサービスを提供する職員のスキル(技術)の向上が前提条件であるとして、職員の人材育成に取り組むことが、極めて重要と考えた。
  • そのため、園長が自らの経験を基に、サービスの提供にあたって、職員が心がけてもらいたいこと、実践してもらいたいことを、「職員行動規範自己評価表」として作成した。

2 「職員行動規範自己評価表」のしくみ

  • 「職員行動規範自己評価表」は、「直接処遇職員」(110項目)と「間接処遇職員」(46項目)に分けて作成している。
  • 職員は、年1回、この「評価表」により自らの仕事内容をチェックし、園長に提出する。仕事に慣れてくると、要領がわかってくるというプラス面もあるが、重要なことを見過ごすことも多くなるので、毎年、自ら仕事内容をチェックするという効果がある。
  • 園長は、職員の自己評価をみて、サービス提供において指導が必要と判断する職員と面接を行い、必要なアドバイス・助言を行うことで、職員の技術の向上を図る。
  • 評価結果は、昇進等本部への推薦の参考としているが、主に職員に継続的な指導・アドバイスの機会を設定するという人材育成の資料として活用している。

    【自己評価・チェック】⇒ 職員は、年1回、「職員行動規範自己評価表」(直接処遇職員用、間接処遇職員用)により、サービス内容をチェックし、園長に提出する。
    【園長による指導・アドバイス】⇒園長は、自己評価をみて、指導・アドバイスが必要と判断する職員と面接を行う。
    【職員の技術(資質)の向上】⇒職員の自己評価と園長との面接による指導・アドバイスを毎年、継続することによって、職員の技術(資質)を向上させ、サービスの質を向上させる。(社会福祉法人の自己改革の実例・メニューに戻る)

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