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組織プロフィール  ・○○園 3年後のあるべき姿  ・○○保育園の経営ビジョン   ・○○保育園「保育者の祈り」

資料 【2】B法人(認可保育所)の取組

組織プロフィール

社会福祉法人 ○○会 ○○園
2002年作成

 あなたの組織について、組織の目指すべき方向、ビジネスパートナーとの関係、外部環境変化、競争状況の変化、業績などについて以下に求める範囲について記述してください。

(1)顧客・市場に関する認識

  1. あなたの組織の目的、存在意義、経営理念、経営ビジョン、ミッション、存在価値など組織全員で大切にして共有しているものを記述してください。

    事業の目的:社会福祉法人○○会は、社会福祉法に規定された福祉サービス提供主体として、「多様な福祉サービスがその利用者の意向を尊重して総合的に提供されるよう創意工夫することにより、利用者が、個人の尊厳を保持しつつ、心身ともに健やかに育成され支援すること(定款第1条)」を目的とする。
     ○○園は、社会福祉法人○○会によって設置経営される、児童福祉法に定められた保育所であり、「日日保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育すること(児童福祉法第39条)」を目的とする。

    経営理念:児童憲章とキリスト教の精神をその基とし、「こころの保育」を実践する。「こころの保育」とは、子どものたちのゆたかな成長を願い、「保護者にかわって安全で健康的な環境を与え、あたたかい愛情で、児童の教育と養護の専門的な知識と技術をもった保育士、及びその他の職員の保育のもとに、楽しい日々を過ごさせること」であり、子どもたちの「心身を強く、正しく、美しく、育成していくこと」を目標とする。

    経営ビジョン:「安全」・「安心」・「利便性」をキーワードとし、地域の中で「信頼される子育てパートナー」を目指す。
             (「利用者本位」の追求と徹底)

    ミッション:
    ・ 私たちはいつも笑顔を忘れずに、ひとりひとりを大切にして「こころの保育」を行います。
    ・ 私たちは「安全」で健康的・衛生的な保育環境の整備に努めます。
    ・ 私たちは「安心」して子どもを預けられる職員連携の確立に努めます。
    ・ 私たちは「利便性」の追求を心がけ、子育てのサポートに努めます。
    ・ 私たちは「保育の質」を高めるため、日々、自己研鑽に努めます。

    存在価値:
     「安全」・「安心」・「利便性」を利用者に提供し、地域の中で「信頼される子育てパートナー」であること。利用者のニーズに積極的に耳を傾け、いつも前向きに改善する気持ちを持つ職員集団であること。

  2. あなたの組織の主要な顧客・市場を記述してください。また、主要な顧客・市場と位置づけている理由もあわせて記述してください。顧客・市場をさらにその特徴や特性で区分している場合は、区分ごとの特徴や取引上注目していることを記述してください。

     ○○町等、自転車での通園範囲が約20分以内の、小学校入学以前の子どもを持つ家庭(乳幼児およびその保護者)。さらに、それに隣接する市区町村家庭。
     理由としては、在園児の80%が登園所要時間20分以内であり、80%の通園交通手段が徒歩または自転車であること。(2001年10月利用者調査結果による)

  3. あなたの組織が認識している現在および将来の顧客・市場の要求・期待を記述してください。また、顧客・市場を区分している場合には、区分ごとの要求・期待を記述してください。

     安全性が高く、健康的・衛生的な保育環境の中で、安心して自分の子どもを預けられる専門性と人間性を持った保育スタッフによって、日々の保育が行われること。また、今後その重要度を増すと考えられることは、保育時間・健康面等での融通性など、保護者の就労支援の面での利便性。
     さらには、入所児童の保護者だけではなく、家庭内保育を行っている家庭にも係わるものとしては、保育講座などの、主に地域の母親に対する子育て支援。事業的なものとしては、「延長保育時間の拡大」「休日保育」「病(後)児保育」、「学童保育」等があげられる。

  4. あなたの組織が顧客・市場に提供している製品・サービスを記述してください。また、その製品・サービスが顧客・市場にどのような価値や利便性をもたらすことを意図しているかを記述してください。

     入所児童に対する「日々の保育」。入所児童の保護者および乳幼児を保育する家庭の、主に母親に対する「子育て支援」。「利用者本位」の追求と徹底により、利用者から「信頼される子育てパートナー」となり、「安全」・「安心」・「利便性」という価値を提供することを意図する。

  5. これまであなたの組織が影響を受けた重大な環境変化と、その変化に対応するために行った顧客・市場選択および顧客・市場への価値提供方法(事業構造の変革、製品・サービスの変革)の変遷を簡潔に記述してください。

     当園の創設者の意思により、戦後まもなく創設され、50余年間、地域に支えられながら保育活動を実践してきた。その間、需要の増大から定員増を行い、さらに、社会福祉法人○○会の設立認可とともに園舎の改築工事を行った。その後、社会の変化に伴って、障害児保育、零歳児保育、延長保育等を実施してきた。現在も待機児解消のため、定員の弾力化を行っている。

  6. あなたの組織の主要なビジネスパートナーを記述してください。戦略上の位置づけやマネジメントの違いなどを考慮してパートナーを区分している場合には、区分ごとのパートナーの特徴・数と購入、調達、委託、活用している製品・サービスをそれぞれ簡単に説明してください。また、あなたの組織がビジネスパートナーそれぞれに求める要求およびビジネスパートナーから求められる要求はどのようなものかもあわせて記述してください。

     ビジネスパートナーとしては、行政機関があげられる。現在、当園は、その収入のすべてを国・都・区から、運営費および補助金として得ている。行政からの要求は、利用者本位の徹底と待機児解消である。
     また、利害関係性は薄いが、○○区私立保育園園長会、都内主要保育園団体等、横のネットワークが、今後その重要性を増していくと考えられる。

  7. あなたの組織が価値を提供する際に用いている技術、設備、施設、権利などを記述してください。

     保育士・看護師・栄養士・社会福祉士等の専門性。安全性が高く、健康的・衛生的な保育設備・給食設備。社会福祉法人が設置運営する認可保育所としての信頼性。

(2)競争に関する認識

  1. あなたの組織が属する業界を構成している競合他社はどのような組織ですか。競合企業の数と有力な競合他社の特徴を記述してください。また、業界内におけるあなたの組織の位置づけを競合他社と比較して記述してください。

    有力な競合他社: 特徴: 事業規模・人員数: シェア
    近隣認可保育所: 伝統とノウハウの蓄積: 同等: ○○(区内)
    公立認可保育所: 補助金等とパート人員: 同等: ○○(区内)
    A型認証保育所: 株式会社等の経営: 同等: ○○(区内)
    駅前型の設置経営:    
    B型認証保育所: 融通性大: 小規模: ○○(区内)
    幼稚園: 教育環境他: 同等、若しくは大: ○○(区内)

  2. あなたの業界を取り巻く競争環境はどのように変化し、今後どのように変わると予測していますか。以下の点で重要なものを考慮して記述してください。また、予測される変化によって新たに出現する競争相手はどのようなところだと認識していますか。想定される競争相手を記述してください。(ア:異分野からの参入による競争関係の変化; イ:新技術の導入や技術革新; ウ:事業提携や合併、買収、系列化など、業界再編の動き; エ:デファクトスタンダードや特定企業の動向とその影響; オ:業務内容に関する法改正、規制緩和; カ:その他独自の競争要因)

     社会福祉事業の分野では、平成に入り、社会福祉基礎構造改革という制度の大改革が行われ、保育所もまた、今までに経験したことのない変革の時期を迎えている。事業の規制が緩和され、幼稚園・株式会社等の経営主体が保育所運営に本格参入し、「措置から契約へ」というスローガンのもと、利用者本位の徹底とバウチャー制度の導入がなされようとしている。また、行政の財政状況の悪化から、特に東京都からの補助金が大幅にカットされつつある(特に人件費部分)。各施設においては、給食、清掃、そして「保育」そのものもアウトソーシングするという動きが本格化してくるであろう。

  3. 上記の業界変化を踏まえ、あなたの組織が業界で勝ち残るための重要な成功要因を記述してください。厳しい競争により地位が取って代わられるような、いかなる変化も含めて記述してください。

     日々の「お支度」から事業的なことまで含めた、利用者ニーズの積極的な把握とその具体的な応答(「苦情相談解決制度」、「QandA」等)。および、それに対応した、職員が安心して働けるための職場環境整備(リスクマネジメント体制の整備、スキルアップ環境整備、インセンティブのあり方等)。また、様々な意味での情報公開(施設見学、パンフレットづくり、インターネット、第三者評価等)。

  4. あなたの組織の競争力や利益の源泉になるコア・コンビタンスを記述してください。

     駅からの地の利の良さ。すべての職員による全児童の把握。リーダー職員の意識。当園の設立理念のひとつであるキリスト教精神に則った当園独自の諸行事(花の日訪問、収穫感謝祭、クリスマス会、毎月の誕生会等)。

(3)変革に関する認識

  1. 「顧客・市場に関する認識」、「競争に関する認識」を前提とし、あなたの組織が今後の主要な取引先と認識している顧客・市場とこれから創造していきたいと考えている価値を記述してください。

     顧客・市場の地域的な範囲は現在と同等であると思われるが、入所児童の家庭だけではなく、広く地域の子育て家庭に対する支援を進めていきたい(「地域子育て支援」)。また、利用者アンケート等で要望の高い「延長保育時間の拡大」、「休日保育」、「病(後)児保育」、「学童保育」等も視野に入れ、卒園児等の小学校へ通う子どもたちへのケアも考えていきたい。

  2. あなたの組織を今後どのような組織にしたいと思っていますか。そのための必要要件は何ですか。ビジネス、組織運営、人材資源、財務活動、グローバルな変革目標などを含めて記述してください。

     目指すべき姿は、「経営ビジョン」にも記述した「安全・安心・利便性をキーワードとした、地域の中で信頼される子育てパートナー」であり、福祉施設においては人的資源がいのちであるから、ビジョン実現のためには人材育成が不可欠である。故にビジョン達成のためには、「保育の質」を維持し、高めていくための専門性の確保と、誇りと満足感とを持って働くことのできる職員の育成、および、そのためのスキルアップ、自己研鑽環境の整備が必要である。
     また、事業自体の継続性の面では、競争激化・補助減収に備え、財政的基盤の整備と、組織運営のコストパフォーマンスを高めていく努力が必要である。

  3. 情報技術の進展により、顧客やビジネスパートナーとの関係がどのように変化すると考えていますか。また、それに対してどのような対応しようとしているのかも記述してください。

     福祉はマンパワーの業界であるので、基本的な関係性は変化が少ないと思われる。しかし、基本的な情報発信のために、ホームページやパンフレットの整備は必要であると考える。将来的には、インターネットカメラ等の導入も必要となるかもしれない。
     また、業務省力化の面で、情報技術の活用ができないか、考えることが必要である(時間の有効活用等)。

  4. 変革のために組織的に行っているさまざまな活動と、それぞれの活動の相互関係性を記述してください。

    社会福祉法人経営改革モデル事業でのコンサルテーションの導入、第三者評価事業(国版・都版)への定期的参加、利用者満足度調査・職員意識調査の定期的実施、○○経営品質賞への準備など。すべての活動は、「利用者本位」の追求と徹底のためのものであり、来るべき競い合いの時代への準備としてリンクしている。

(4)組織の情報

 あなたの組織において、以下に示す情報を記述してください。

  1. 顧客数
     ○○名+α

  2. 事業所拠点(本社・事業所の所在地)
     東京都○○区○○ ○−○−○

  3. 社員数(パートタイム社員や派遣を含む数、社員区分の内訳)
     常勤○○名、非常勤○○名

  4. 事業規模(昨年度の売り上げ高・生産高・取扱高など)
     約○億○○○○万円(平成13年度収支)

  5. 業績および財政状態に影響を与える重要項目
     入所児童数の増減・補助金額の増減

  6. 事業範囲(事業を展開している地域)
     ○○福祉事務所管内を中心とする○○区および隣接市区町村の小学校入学以前の子どもを持つ家庭

  7. 組織の位置づけ(全社での位置づけ、関連会社間の結びつきや全社に占める申請組織の社員比率)
     ○○%


―― ○○園 3年後のあるべき姿 ――

 当園は、50余年間、地域に支えられ、保育活動を実践してきた。その間、社会の変化に伴って、障害児保育、0歳児保育、延長保育等を実施してきたが、「保育」固有の直接処遇の部分では、一貫して「こころの保育」を追求してきた。その成果は、現在、「こころをあわせて」という小冊子のかたちになっており、職員は、年度当初やOJTに際して、○○園の保育理念に立ち返ることができるようになっている。また、利用者に対しても、入園時、この冊子から抜粋したものを配布し、共通理解を図ってきた。(保育の理念について)
 しかし、平成に入ってからの社会福祉基礎構造改革以来の諸改革・制度の改革にあたって、保育所もまた、今までに経験をしたことのない変革の時期を迎えている。しかしながらまた、保育所はいまだに規制のなかに留まっており、旧態依然としていることも事実である。当園においても、時代の変化=利用者のニーズの多様化に対応していきたいと模索してはいるが、単年度主義等の制約のなかで先の見通しも十分できないままでいる。(現状分析)
 そこで、当園では中期的なビジョンを作成するにあたっても、規制緩和が進み、競い合いの時代になっても、決して準備不足となることがないような体力づくりを目指し、目標を設定したいと思う。具体的には、新しい環境に適応していくための法人・施設の経営改革の推進と、その環境変化に対応し、リーダーシップを発揮していくことのできる職員の育成である。このふたつが、新しい時代がたとえどのように過酷なものであっても、当園の伝統である「こころの教育」という理念を守っていくための基本であると考える。(ビジョンについて)
 そのための短期的な数値的目標として、今年度は、○○経営品質賞への参加と、継続的研修への積極的な職員参加を掲げる。○○経営品質賞への参加については、社会福祉法人経営改革推進事業での学習、東京都版福祉サービス第三者評価事業への参加等とリンクさせ、相乗効果を目指す。また、職員研修に関しては、職員ひとりひとりに自らの将来的ビジョンおよび単年度のチャレンジプランを意識化するよう促し、園内研修・OJT等を積極的に活用し、自ら主体的にスキルアップしていくことができる環境整備(自主研修促進規程等)を推し進める。(短期的目標)




○○保育園の経営ビジョン

私たちは、「安全」・「安心」・
「利便性」をキーワードとし、
地域の中で
「信頼される子育てパートナー」
を目指します。

  • 私たちの園では、ひとりひとりの子どもの喜びも悲しみも、みんな見つけられるような目を持ちうるようにと祈りつつ、日々保育を行っています。

  • ひとりひとりの子どもが、ありのままの姿で受け入れられ、愛されていることを実感できる保育を、職員一同、こころがけています。

  • 日々の園生活の中で、家庭的な雰囲気を大切にし、ゆったりとした環境づくりに努めています。また、毎月の誕生会には、ご家族の方々をお招きし、食事もともにしています。


○○保育園「保育者の祈り」

―― 保育者の祈り ――

神さま、今日も一日をありがとうございました。
子どもの言うことを聴いてやり、こころの疑問に親切に答え、
       子どもをよく理解する私たちにしてください。
理由なく子どものこころを傷つけることのないよう、お助けください。
子どもの失敗を笑ったりせず、小さな間違いには目を閉ざし、
       子どもの良いところを見させてください。
良いところを心からほめてやり、伸ばしてやることができますように。
大人の判断や習慣で子どもを縛ることのないよう、子どもが自分で判断し、
       自分で正しく行動していけるように導く知恵をお与え下さい。
感情的に叱るのではなく、正しく注意してやれますように。
道理にかなった希望はできるだけかなえてやり、
彼らのためにならないことは、やめさせることができますように。
どうか意地悪な気持ちを取り去ってください。
私たちが間違ったときには、きちんと謝る勇気を与えてください。
いつも穏やかな広いこころをお与えください。
子どもも私たちも生かされて愛されていることを知り、
       他の人々の祝福となることができますように。

私たちは、この祈りの言葉を心にとめ、日々の保育を行っています。
ご家庭でもぜひ、この祈りの精神を大切にしてください。

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