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アニサキスによる食中毒

 日本では、寿司や刺身などで魚介類を生食する習慣があるため、諸外国に比べてアニサキスによる消化器疾患が多く発生しています。

アニサキスによる食中毒って何?

 アニサキスはクジラやイルカ等の海洋哺乳類の体内で成虫になる寄生虫です。
 アニサキス症は、寄生した魚介類を生で食べてから、多くが数時間から十数時間以内に、主に激しい腹痛を生じます。吐き気、おう吐などを伴うこともあります。

図 アニサキスの生活環

 アニサキスについて、詳しい情報はこちらをご覧ください。

どんな種類の魚に寄生しているの?

 サバ、サケ、ニシン、スルメイカ、イワシ、サンマなどがよく知られています。また、東京都健康安全研究センターが実施した寄生実態調査では、ホッケ、サワラ・サゴシ、キンメダイ、メジマグロ、アイナメ等、幅広い魚種にも寄生していることが分かりました。

養殖魚にも寄生しているの?

養殖魚であっても、飼料に生餌を用いていると、そこからアニサキスに感染することがあるので、食中毒のリスクが全くないわけではありません。

アニサキスによる食中毒の予防のポイント

アニサキス食中毒の予防には、「冷凍」「加熱」が有効です

消費者の皆様へ

  • 新鮮な魚を選びましょう。
  • 丸ごと購入した場合は、速やかに内臓を取り除き、冷蔵庫(4℃以下)で保存しましょう。(※)
  • 魚を生食用として調理する際には、明るい場所で魚をよく見て確認し、アニサキスを確実に除去しましょう。

※ 常温で魚を放置するとアニサキスが筋肉部へ移行しやすくなります。

【注意】
 通常の料理で用いる程度の酢・わさび・しょう油などでは、アニサキスは死滅しません!

事業者の皆様へ

 飲食店や販売店において、アニサキスが寄生する可能性の高い魚種を取り扱う際のポイント

  • 加熱(70℃以上か、60℃、1分以上)
  • 冷凍(マイナス20℃24時間以上)
  • 早期の内臓除去、低温(4℃以下)保存
  • 調理提供時の目視確認(明るい場所で魚をよく見てアニサキスを除去)
  • 消費者への注意喚起の実施

参考資料

1 日本医事新報No.4386(2008年5月18日)(日本医事新報社発行)
2 魚介類の寄生虫ハンドブック 第1巻(東京都発行)
3 東京都健康安全研究センターホームページ  東京都微生物検査情報 第29巻第10号 (平成20年10月)
食中毒の原因食品となったメジマグロにおけるアニサキスの寄生状況

このページは東京都保健医療局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。


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