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ハンドドライヤーを正しく使用していますか?
食品営業施設におけるハンドドライヤーの実態調査

食品営業施設におけるハンドドライヤー(高速風式手指用乾燥機)の実態調査

東京都多摩府中保健所では、平成20年9月から平成22年3月にかけて、ハンドドライヤーの衛生管理状況や機器の特性等について調査を行いました。

結果1 清掃方法等に関する実態調査

従業員用にハンドドライヤーを設置する食品関係事業者32施設を対象に、機種や清掃方法等について、調査票による聞き取り調査を実施しました。
清掃箇所は、各社取扱説明書に記載されている全項目を実施していたのは4施設(13%)でした。「手挿入部」は28施設(88%)が清掃していましたが、「ドレンタンク(※)」や「エアフィルター」の実施率は低い状態でした。清掃頻度は、24施設(75%)が1日1回以上実施していましたが、「汚れたら・不定」の施設も4施設ありました。また、清掃等の方法は「乾拭き」10施設(31%)、「中性洗剤」7施設(22%)、「消毒用アルコール」5施設(16%)、これらを併用する施設が6施設(19%)と、施設ごとに差が見られました。
なお、清掃やメンテナンスに関するマニュアル類が無い施設が25施設(78%)と多くありました。

※ドレンタンク・・・手から吹き飛ばした水をためるタンク


結果2 汚染実態調査

8施設44台(延べ48台)のハンドドライヤーについて、汚染実態調査を実施しました。
手挿入部内の拭き取り検査の結果、3施設11台(23%)から大腸菌群、1施設3台(6%)から糞便系大腸菌群、3施設11台(23%)から黄色ブドウ球菌を検出しました。大腸菌群等の検出はいずれも大規模施設(スーパー、デパート、大規模製造業)でした。このことから、従業員数が多く1台あたりの使用頻度が高い施設では、より清掃頻度を増やす必要があると考えられます。
また、細菌検査と同時に、手挿入部の濡れ具合及び汚れ具合について目視検査を行いましたが、その相関性はみられませんでした。このことから、清掃等については、目視だけの判断に頼ることなく、定期的な清掃が必要であると考えられます。
なお、吹き出し口のエアーについて大腸菌群の検査をしたところ、検出されませんでした。

結果3 水滴の飛散及び跳ね返りの検証実験 

8施設16台について、手に付着した水滴の飛散状況を蛍光塗料にて検証したところ、その飛散量や飛散範囲に差は見られましたが、全施設、全メーカーの機種から水滴の飛散が確認されました(表)。なお、両面タイプは手の挿入位置から上方向に、片面タイプは下方向に多く飛散する傾向が見られました。
手挿入部内の水滴については微量ではありますが、10台(63%)で手指や袖への跳ね返りが確認されました。このため、使用時に手挿入部内の汚染が手指を汚染する可能性があります。このことから、正しい手洗いを行った後に、水滴飛散を出来るだけ抑える方法で使用する必要があると考えられます。

※参考図
図 両面タイプハンドドライヤー 図 片面タイプハンドドライヤー
両面タイプハンドドライヤー 片面タイプハンドドライヤー
(資料提供:三菱電機株式会社 中津川製作所)

表 水滴飛散及び跳ね返り検証結果
業態 メーカー 機種 検査場所 水滴
飛散
飛散範囲 水滴
跳返り
跳返範囲
1 スーパー C社 片面タイプ B1男子トイレ マスク
両面タイプ B1女子トイレ マスク、襟、袖
2 デパート D社 両面タイプ 9F男子トイレ ++ マスク、襟、胸部 手指
A社 9F女子トイレ マスク、襟 手指
C社 8F男子トイレ ++ マスク、襟、胸部 手指、袖
3 大規模
製造業
A社 両面タイプ 4F男子トイレ マスク、襟、袖 手指
食堂女子トイレ マスク、襟、袖
男子トイレ マスク、襟、袖 手指
4 大規模
製造業
A社 両面タイプ 女子トイレ マスク、袖 手指、袖
作業場入口 マスク、袖
作業場入口
5 スーパー A社 両面タイプ 男子トイレ マスク、袖 手指
6 集団給食 A社 片面タイプ 男女トイレ マスク、襟、大腿部 手指
両面タイプ 作業場入口 襟、下腹部
7 スーパー B社 片面タイプ 男子トイレ ++ マスク、襟、袖、大腿部 手指、袖
8 コンビニ A社 片面タイプ 男女トイレ 袖、襟

結果4 ハンドドライヤーメーカーとの意見交換

ハンドドライヤーの適正な使用方法や衛生管理について、より効果的に普及啓発を図っていくため、主要メーカー3社の担当者と、ハンドドライヤーの構造や特徴、消毒の対応等について意見交換を実施しました。その結果をふまえ、事業者向けリーフレット「ハンドドライヤーを正しく使用していますか?」(PDF:215KB)を作成しました。
また、食中毒予防の観点から、ハンドドライヤーの材質がアルコールや次亜塩素酸ナトリウムによる消毒に耐え得るものとなるよう、メーカーに働きかけたところ、うち1社にその条件をクリアした、衛生面に考慮した機種の開発をしていただくことが出来ました。
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