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ダニやハウスダスト等のアレルギーをお持ちの方は特にご注意ください!
開封後の粉製品は早めの消費を!
〜粉製品に繁殖したダニによる即時型アレルギー〜

平成24年8月

お好み焼き粉やホットケーキミックスなど、開封後の製品を長い間、台所の戸棚にしまったままにしていませんか?
開封後の保存方法がわるく、内部でダニ類が多量に繁殖した粉製品を使った料理を食べたことによってアレルギーを起こす事例が報告されています。
特に、ダニやハウスダスト等のアレルギーをお持ちの方は、開封後の粉製品の取り扱いに注意が必要です。


                     

1 アレルギーを起こした事例


粉製品に混入したダニを摂取したことによる即時型アレルギー(アナフィラキシー)は1993年に初めて報告されて以来、国内外で59例報告1)されています。
症状は皮膚症状(全身の紅斑(こうはん)、じんましん、かゆみ)、呼吸困難が主ですが、意識低下、ショックなどの全身的なアナフィラキシーが生じる場合もあります。このような症状は、摂取した直後から1時間以内に発症しているケースがほとんどです。
これらの事例はダニが混入したお好み焼き粉やミックス粉等の粉製品を使用して加熱調理した料理を食べたことが原因と考えられています。多くの例において、原因となった粉製品は、開封後に数ヶ月間から数年にわたって室温保存していたものであったことが報告1)〜3)されています。
発症した人は全員がダニアレルギーでしたが、それまでアレルギー症状が出たことがなく、自分がダニアレルギーを持っているという自覚がなかった人もいました。


(参考)アレルギーのページ(東京都福祉保健局ホームページ「アレルギー豆知識」)

   
   

2 なぜダニが繁殖するの?

繁殖の条件とは

私たちの身の回りにはダニが生息していますが、ダニは(えさ)(もぐ)る場所・温湿度の条件がそろうと繁殖します。
  1. (えさ)
    カビ、人の(あか)、食べ物などを(えさ)としています。でんぷんやタンパク質、旨み成分等を含むお好み焼き粉やホットケーキミックスはダニの格好の(えさ)となります。
  2. (もぐ)る場所
    家庭内では畳やじゅうたんなどに多く生息すると言われているように、狭くて(もぐ)ることができる場所を好みます。こうした場所は卵を産むのに適していてダニが住みやすくなっています。
  3. 温度・湿度
    温度は25〜30℃、湿度は60〜80%を好みます。適度な温度と湿度のある台所は、ダニが発生しやすい環境となっています。

袋の中にも入り込めるの?

ダニは体長が0.3〜0.5ミリメートルと非常に小さいため、開封した袋にわずかな隙間さえあれば侵入することができます。家庭で保存されていた粉製品を検査したところ、開封部分を折り曲げて、輪ゴム、クリップで閉じたものや、密閉容器に保存していたものからもダニが検出されました2)

袋の中に入り込んだダニは、繁殖の条件がそろえば、短期間のうちに繁殖していきます。未開封のミックス粉と未開封の薄力粉にダニを添加して培養したところ、培養後6週間でミックス粉3品目ともにダニ数が薄力粉に比べ増加傾向を認め、1品目は有意に増加していました(下図参照:参考文献1より引用)1)
   
   
(参考)ダニとは(東京都福祉保健局ホームページ「室内環境対策(ダニ・カビ)」)
   

3 どのようなことに気をつければいいの?

ダニアレルゲンは熱に強く、加熱調理をしてもアレルギー症状の発現を防ぐことはできません
お好み焼き粉やホットケーキミックスなどの粉製品を取り扱うときは、以下の点に気をつけましょう。


開封後は早めの消費を!

いったん開封するとダニが侵入してしまいます。
開封後はなるべく早めに使い切るようにしましょう。
もし、使い切れずに残ってしまったときは、以下の点に注意して保存してください。


【保存するときの注意点】

・冷蔵庫で保存するのが効果的!
低温ではダニは繁殖することができません。
文献においても、食器棚などの室温で保存した粉製品からはダニが検出されたのに対し、冷蔵庫で保存した粉製品からダニは検出されなかったことが報告2)されています。
冷蔵庫に保存する際は、吸湿やにおいの吸着を防ぐため、密閉容器に入れてください。

・冷蔵していても早めの消費を!
冷蔵庫に保存した場合でも、早めに使い切るようにしましょう。

参考文献

  1. お好み焼き粉に繁殖したダニによる即時型アレルギーの2例−Inhibition immunoblot法による原因抗原の検討と粉の種類によるダニ数及びダニ抗原増加の検討−(日皮会誌:120(9)1893−1900,2010(平22))
  2. ダニ繁殖小麦粉食品によるアナフィラキシーとその対策(小児科,45:1458−1464,2004)
  3. ダニ混入お好み焼き経口摂取によるアナフィラキシーの2例(J Environ Dermatol Cutan Allergol,2(2):123-129,2008)

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