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実際の食中毒事例

事例1

 社員食堂で昼食を食べた73名のうち36名が、発疹、頭痛、顔が赤くなるなどの症状が出て、16名が入院しました。患者全員が「カジキの照り焼き定食」を食べており、検査の結果、カジキの照り焼きから高濃度のヒスタミンを検出しました。

 この食堂では仕入れたカジキを冷蔵保管していました。また、カジキが食堂に届くまでの流通時や、カジキを切り身にした加工施設でも、10℃以上に長時間置かれることはありませんでした。食堂でカジキを調味液に漬け込む間又は冷蔵保管中に、ヒスタミンが生成・蓄積したと考えられました。

 食中毒の原因となったカジキと同じ材料を仕入れた別の食堂で検査したところ、カジキのヒスタミン量は少なく、食中毒は起きていませんでした。この食堂ではカジキを冷凍保管していました。

事例2

 「メカジキの味噌漬け」を購入し、自宅で焼いて食べた都民から、食べた時に口の中がぴりぴりとし、数分後に頭痛、目や皮膚のかゆみ、動悸を起こしたという届出がありました。

 この「メカジキ味噌漬け」は、都民が購入した4日前に、販売店で解凍・スライスした冷凍メカジキを味噌だれで和えていました。加工当日に売れ残ったため、冷蔵ショーケースで保存し、翌日も販売されました。しかし、この冷蔵ショーケースは温度管理が不十分で、10℃を超えていました。また、使っていた味噌だれは、他の魚の味噌漬け商品に使用していたものを、取り置いて使っていました。

 検査の結果、「メカジキの切り身」と残った「味噌だれ」から、ヒスタミン産生菌を検出しました。販売中に菌が増殖し、ヒスタミンが蓄積されたために、食中毒が起きたと考えられました。

事例3

 「複数の福祉施設で、昼食を食べた利用者が直後からじんましんや口のただれ等の症状を示している。」との連絡が保健所にありました。

 保健所が調査したところ、管内の7施設で利用者105名、職員4名に同様の症状があることが判明しました。また、7施設すべてが同じ仕入元から納品された「イワシのすりみ」を使った「イワシのつみれ汁」を昼食に提供していました。

 7施設で保存されていた「イワシのつみれ汁」、「イワシのすりみ」全てからヒスタミンが検出されたこと、患者の初発時間及び症状がヒスタミンによる潜伏期間や症状と一致したことから、保健所は、福祉施設が調理し提供した「イワシのつみれ汁」を原因とする食中毒事件と断定しました。

 他県の施設に納品され保管されていた同一ロットの「イワシのすりみ」や、当該施設以外に販売され保管されていた同一ロット品からもヒスタミンが検出されたことから、当該施設へ納品された時点で、既に「イワシのすりみ」中に発症量のヒスタミンが生成されていたと推察されました。

このページは東京都福祉保健局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。

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