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野菜の衛生学的実態調査結果

平成24年12月

 

はじめに

 
 野菜の衛生状態は、栽培環境や流通時の管理状況、家庭での保存状態等に左右されますが、その衛生状態によっては、食中毒の原因となることもあります。海外では、食中毒起因菌に汚染された野菜が原因とされる大規模な食中毒が発生しています。
 東京都では、野菜の衛生状態を把握するため、野菜の衛生学的実態調査(細菌検査、洗浄試験、保存試験)を実施しました。また、国でも同様の調査を行っています。都及び国の調査結果では、海外で大規模食中毒を起こしているサルモネラはほとんど検出されず、腸管出血性大腸菌O157は検出されませんでした。
 また、洗浄試験の結果から、野菜に付着している細菌は、水洗いで減らすことができることがわかりました。家庭では、調理前に流水で十分に洗浄してください。

海外で発生した野菜が原因の食中毒事例

野菜の衛生学的実態調査結果

 細菌検査

実施期間:平成21年7月から平成23年10月まで
検査対象:大田市場内に流通する、生で食べられることのある野菜 237検体
     ア 葉菜類(キャベツ、レタス、セロリ等)112検体
     イ サラダ(コーンサラダ、水菜サラダ等、開封し、そのまま喫食できるもの)52検体
     ウ 果菜(トマト、ナス、キュウリ等)33検体
     エ 生食用スプラウト(カイワレ、ブロッコリースプラウト、アルファルファ等、加熱調理用の旨
       の表示がないもの)27検体
     オ 根菜(ダイコン、ニンジン、コカブ等)13検体

 
検査結果:
(1)細菌検査結果
 細菌数は検体1gあたり102〜109(平均値106)、大腸菌群数は検体1gあたり10〜107(平均値103)でした。スプラウトの細菌数、大腸菌群数は他の分類と比べて有意に高い結果となりました(表1、図1)。
 

    表1 細菌検査結果(検体1gあたりの細菌数)

  細菌数 大腸菌群数
全 体 102〜109(106 10〜107(103
葉 菜 102〜108(106 10〜107(103
根 菜 104〜108(106 102〜107(104
果 菜 102〜107(105 10〜105(102
スプラウト 107〜109(108 102〜107(105
サラダ 104〜107(105 10〜106(103

                                       (括弧内は対数平均)

※大腸菌群
大腸菌群は、人や動物の糞便中に多数存在する大腸菌のほかに、土壌や水、空気中など自然界に広く存在するふん便由来でない多くの菌を含みます。
大腸菌群が多く検出された場合には、土壌や水など環境由来の汚染があると考えられます。
◆細菌数の表記については、こちらをご覧ください。
 図1 野菜の分類群別の検査結果分布図
◆グラフの読み方については、こちらをご覧ください。

(2)食中毒起因菌の検査結果
 食中毒起因菌は11%(237検体中27検体)から検出されました。食中毒起因菌の内訳は、図2のとおりで、土壌中に多く存在するセレウス菌が23検体から検出されました。細菌数及び大腸菌群数が有意に高かったスプラウトからは、食中毒起因菌が15%(27検体中4検体)から検出されましたが、腸管出血性大腸菌O157、サルモネラは検出されませんでした。
 
 
             図2 食中毒起因菌の検出内訳

 ◆検出された食中毒起因菌の特徴は、こちらをご覧ください。
 ・セレウス菌
 ・大腸菌
 ・黄色ブドウ球菌 

  なお、厚生労働省がとりまとめている食品の食中毒菌汚染実態調査では、サルモネラが検出されている例もあります(表2)。
        表2 食品の食中毒菌汚染実態調査結果(平成20年度〜平成23年度)
   検体名 分類名 検体数 陽性数(陽性率)
サルモネラ
 H20   H21  H22  H23  H20  H21  H22  H23
厚生労働省
指定品目       
 アルファルファ  スプラウト  21  23  18  13        
 カイワレ  スプラウト  93  106  93  91        
 カット野菜  サラダ  177  156  152  150      1
(0.7%)
 
 キュウリ  果菜  85  107  119  112        
 みつば  葉菜類  62  67  60  58        1
(1.7%)
 もやし  スプラウト  115  120  114  103  1
(0.9%)
     
 レタス  葉菜類  98  115  85  103        
 漬け物野菜    154  162  155  158        
                                  ※ 厚生労働省発表資料より作成
 (参考)食品中の食中毒菌汚染実態調査の結果(厚生労働省ホームページ)

 洗浄試験

実施期間:平成21年7月から平成22年2月まで
検査対象:大田市場内に流通する、生で食べられることのある野菜等9検体(検体内訳:カイワレ1検体、
     キャベツ4検体、白菜2検体、水菜2検体)
検査方法及び結果:
 「水洗いのみ(流水で3回以上洗う。)」、「水洗いと中性洗剤での洗浄後、次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌」の2通りを実施し、細菌数を比較した結果、いずれの検体でも、洗浄によって細菌数が減少しました(図3)。

 ※洗浄及び殺菌方法(「大量調理施設衛生管理マニュアル」(PDF:623KB)に準拠)
  @流水で3回以上水洗いする。
  A中性洗剤溶液(水1Lに対し中性洗剤1.5mL)に3分間浸漬する。
  B流水で十分すすぎ洗いする。
  C次亜塩素酸ナトリウム溶液(100mg/l)に10分間浸漬して殺菌した後、流水で十分すすぎ洗いする。
 
               図3洗浄による細菌数の変化

家庭で野菜を取り扱うときのポイント

しっかり洗浄する

流水で十分洗浄してください。特に、野菜を加熱しないで食べるときは、ていねいに洗浄してください。
また、サラダ用カット野菜には洗浄済みのものもあります。洗浄済みかどうかは、表示を確認してください。

低温で保存する

カット野菜、葉物野菜、スプラウトなどは、菌を増やさないよう低温(10℃前後)で保存しましょう。

参考文献

  1. 食品安全情報2006年No.20,21,22,26、2007年No.4、2007年No.7、2010年No.21,22,23,26(国立医薬品食品衛生研究所)
  2. 「生食用野菜の衛生学的実態調査」(市場衛生検査所 大田出張所)
  3. 「生食用野菜の洗浄試験について」(市場衛生検査所 大田出張所)
  4. 大量調理施設衛生管理マニュアル(厚生労働省 平成9年3月24日 衛食85号別添)
     
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