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サルコシスティス・フェアリー(Sarcocystis fayeri) 原虫類(胞子虫類)

 ここ数年間、全国的に、食後数時間で一過性のおう吐や下痢を発症し、軽症で終わる原因不明の食中毒が発生していました。 こうした事例において、馬肉の刺身を食べていた例が多くみられたことから、厚生労働省などが調査をしたところ、ウマに寄生したサルコシスティス・フェアリー(Sarcocystis fayeri)がヒトに下痢症状等を引き起こすことがわかりました。
 サルコシスティス・フェアリーによる食中毒は、馬肉を冷凍処理すると防ぐことができます。国内で流通する多くの生食用馬肉は、 生産地で冷凍してから出荷するなどの対策がとられています。

サルコシスティス・フェアリーの特徴

大きさ シスト 幅:0.5から1ミリメートル(mm)
    長さ:長いものは1センチメートル(cm)に達する。
特徴 ウマを中間宿主、イヌを終宿主とする。
イヌが感染するとふん便中にスポロシストを排出する。ウマは、そのふん便に汚染された飼料や水を介して感染し、筋肉中にシストが形成される。シストが形成されたウマの肉を食べたイヌが再び感染する。

サルコシスティス・フェアリーの生活環

ウマの住肉胞子虫の生活環
 
馬肉中のシスト シストの中には多数のブラディゾイトが入っているブラディゾイト
【馬肉中のシスト   ブラディゾイト】(ギムザ染色)

ヒトへの影響

 ヒトには寄生しませんが、サルコシスティス・フェアリーが多数寄生した馬肉を生で食べると、食後数時間で、一過性の下痢、おう吐、腹痛などの消化器症状が起きます。症状は軽度で、速やかに回復します。

寄生している主な動物

 ウマ、イヌ

予防方法

 馬肉をマイナス20℃(中心温度)で48時間以上冷凍処理すると、食中毒を防ぐことができます。

用語解説

  • 中間宿主、終宿主
     寄生虫は、多くの場合、複数の宿主の間を行き来しており、寄生虫がその体内で成虫まで発育する宿主を「終宿主」、寄生虫の発育段階で寄生する生物を「中間宿主」と言います。

  • 生活環
     寄生虫の卵や幼虫が発育・変態して成虫となり、次の世代を生じるまでのサイクル。生活環が判明している寄生虫の場合、生活環のいずれかの段階を止めることで、感染を予防することができます。

  • シスト、オーシスト、スポロシスト、ブラディゾイト
     それぞれ住肉胞子虫の生活環の各発育過程における形態を表す用語。

参考資料

このページは東京都福祉保健局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。


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