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こうして起こった食中毒 黄色ブドウ球菌

事例1:吐き気と戦った野球大会

あらまし

 5月中旬、大学野球大会の会場で、おにぎりが原因の黄色ブドウ球菌による食中毒が発生しました。患者は野球選手でした。
 激しいはき気に耐えながらも試合は勝ったそうですが、立っているのもやっと。大変つらいものだったでしょう。


解説

 黄色ブドウ球菌は、増殖する際にエンテロトキシンという毒素を産生し、非常に激しいおう吐を引き起こします。
 そして、その症状は食べてから約1〜6時間後の短時間のうちに現われるのが特徴です。

 このチームは、試合当日の朝、寮でおにぎりを作ってもらい試合会場に持参しました。
 ジュースの空ピンに熱湯を満たし、保温の目的で、バッグに入れていました。黄色ブドウ球菌にとっては快適な温度ですから、食べるまでにどんどん増殖し、エンテロトキシンを産生してしまったというわけです。



事例2:特別注文のおにぎりで

あらまし

 7月下旬、早朝会議のため、飲食店に注文した「サケおにぎり」を食べた会社員32人中、7人が吐き気、嘔吐、下痢などの食中毒症状を訴えました。


解説

 この日はなじみ客の会社から特別注文があったため、夜中から朝にかけて「おにぎり」をつくり、早朝配達しました。
 「焼いたサケをほぐす時」や「おにぎりを握る時」に黄色ブドウ球菌をつけてしまい、食べられるまでに、6時間以上も経ってしまったことが原因でした。

 黄色ブドウ球菌による食中毒は、平成12年に加工乳による大規模食中毒が起こったことで話題になりましたが、「おにぎり」による事故も依然として減りません。
 「おにぎり」による事故は、黄色ブドウ球菌による食中毒事故の約4割を占めています。
 原因のほとんどは、手指からの汚染です。
 黄色ブドウ球菌は化膿したところ、鼻や喉の粘膜などにいます。
 ですから、荒れた手、傷口のある手、鼻をかんだ手でにぎれば「おにぎり」は細菌だらけになってしまいます。



予防のポイント

  • 手指や器具等の洗浄消毒を十分行う。
  • 手指に傷やおできのある人は、食品を直接触ったり、調理をしない。
  • やむを得ない場合は、清潔なビニールの手袋を使用し、食品や器具類を汚染しない。
  • おにぎりは、ラップに包んで握り、直接手で食品に触れないようにする。
  • 調理から食べるまでの時間をなるべく短くする、10℃以下で保存するなど、菌に増殖する機会を与えない。
  • 弁当は、調製後涼しいところで保管し、早めに食べる。



このページは東京都福祉保健局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。


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