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事件No.01

事件No.01 中心に気をつけろ!(1)

相談者のおじいさんが具合を悪くし、病院に運ばれた。
けんさで前日食べたおべんとうが原いんの食中毒(しょくちゅうどく)とわかった。
そのおべんとうは、朝からつりに行くおじいさんのために、相談者が早起きして作ったものだった。

依頼者:佐藤 愛子(さとう あいこ)

愛子わたし、そのおべんとうのどこがいけなかったのか、くわしく知りたいんです。 それで、またおじいちゃんにおべんとうを作ってあげたいんです。どうかくわしく調べてください!
シャロクなるほど、わかりました。
では、この「タイム・ジャンプマシン」で時間をもどして何が悪かったのかさぐってみましょう。
愛子 え!? おじいちゃんがおべんとうを食べる前にもどれるんですか!?
園子 もどれるよ。ただし、もう起こってしまった事は変えられないけどね。
それに、もどれる過去(かこ)は、いっしゅんの世界。全てが止まっていて、こっちのすがたはだれにも見えないし、声も聞こえない。
でも、おべんとうを調べることならできるよ。
シャロク では、まずおべんとうを作った朝にもどってみましょう。
- おべんとうを作った朝 -
愛子わ、すごい! ホントにわたしの家のキッチンだ!
シャロクこれが問題のおべんとうですね。
園子 フタが開いてるよ! わかった、そのせいで食中毒(しょくちゅうどく)を起こす菌(きん)が入ったんじゃないの?
シャロク いや、フタを開けてさますのは正しいんです。温かいうちにふたをしめると菌がふえやすくなる。 まだ湯気が出ているからできたてですね。くわしく調べてみましょう。
園子このおにぎりはどうやってにぎったの?
愛子ごはんに直せつさわらないように、ラップをつかってにぎりました。
シャロク 正しいですね。なるべく食べ物に直せつさわらないことが大切です。
もちろん、はじめに手をよくあらっておくことは言うまでもありませんね。
園子 たまご焼(や)きはふわっと少しやわらかいくらいがおいしいよね。
愛子 そうですよね。でもこれはおべんとう用なので、かために良く焼いています。
シャロク 正しいですね。食中毒予ぼうを考えるなら、とにかく火をよく通すことです。
園子 このウィンナーを切ったのは焼(や)く前?  それとも焼いた後?
愛子先に切ってから焼きました。
シャロク うん、正しいです。加熱(かねつ)で菌をへらしても、また手で直せつさわってしまったら意味がないですからね。
園子 大きなハンバーグ! できたてだね。よく焼けているし問題なさそう。
シャロク 答えを出すのは早いです。中心の温度をはかってみましょう。
園子え!? できたてなのに思ったより低い温度...。
シャロクあつみのあるハンバーグは、外側がよく焼けていても、中まで火が通っているのかが分かりにくいんです。
食中毒を予ぼうするのにこう果のある温度と加熱(かねつ)時間は、食品の中心の温度が75度で1分間以上と言われています。
中まで十分に加熱しないと食中毒の予ぼうにはならないのです。
園子 ハンバーグは菌が中にまで入っていることがあるから、注意しないといけないね。
このハンバーグが食中毒の原いんみたいだね。
シャロク 次はおじいさんの具合が悪くなった時にタイム・ジャンプしましょう。

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