東京都障害者・障害児施策推進計画 (令和6年度〜令和8年度) わかりやすい版 1ページ 計画について 計画の意味  この計画は、次の3つの計画をあわせて、1つの計画として東京都がつくったものです。  3つの計画には、次のようなことを書いています。 ◆「東京都障害者計画」  「障害者基本法」という法律をもとにしてつくっています。  障害のある人を支える取組や考え方が書いてあります。 ◆「東京都障害福祉計画」  「障害者総合支援法」という法律をもとにしてつくっています。  障害のある人が使えるサービス、必要な支援、しくみなどが書いてあります。 ◆「東京都障害児福祉計画」  「児童福祉法」という法律をもとにしてつくっています。  障害のある子供が使えるサービス、必要な支援、しくみなどが書いてあります。 計画の期間について  この計画には、令和6年度から令和8年度までの3年間に取り組むことが書いてあります。 2ページ 計画で大切にする考え方(計画の基本理念) この計画では、障害のある人もない人も、社会の仲間の一人として、お互いのことを大切にし、ささえあいながら、地域の中で一緒にくらす社会にしていくことをめざしています。 次の3つの考え方(基本理念)を大切にして、障害のある人に関する取組を行います。 (1)みんなが一緒に暮らす共生社会をつくります。 障害があっても、正しい手助けがあれば街中で一緒に暮らすことができることを、みんなにわかってもらいます。障害のある人とない人が学校、職場、地域の中で共に暮らし、支え合う社会を目指します。 (2)障害者が地域で安心して暮らせる社会をつくります。 どんな障害があっても、どんなに障害が重くても、必要なサービスを使いながら、本人が希望する地域で安心して暮らせる社会を目指します。 (3)障害者がいきいきと働ける社会をつくります。 障害者のある人がよりよい生活ができるよう、働ける機会を増やし、本人の希望や状況に合った仕事ができる社会を目指します。 3ページ この計画では、次の5つのことに取り組んでいきます。 ◆目標1「障害のある人もない人も一緒に暮らせる共生社会に向けた取組を行います」 障害のある人のことを理解してもらうための取組を行います。また、障害のある人にもわかりやすく情報を伝えるための取組を進めます。さらに、障害のある人が、スポーツや芸術活動、地域での活動などに参加しやすくします。 ◆目標2「障害者が地域で生活するために必要な手助けをします」 障害のある人が、入所施設や精神科病院から出て、地域で暮らすときに安心して生活できるよう、必要な手助けをします。 ◆目標3「障害のある子供が、社会で生きていける力を持てるようにします」 障害のある子供や家族が、地域で成長に合った手助けを受けられるようにします。また、障害のある子供のための教育(特別支援教育)をよりよくしていきます。 ◆目標4「障害のある人が、いきいきと働けるようにします」 障害のある人が一般の会社へ就職し、働き続けることができるよう手助けをします。また、福祉施設における商品の開発や工賃を上げるための取組を進めます。 4ページ ◆目標5「手助けする人たちを増やします。デジタルの機械や技術を取り入れてサービスをよりよくします。」 障害のある人が身近な地域で必要なサービスを使えるよう、手助けをする人たちを増やし、育てていきます。 また、障害のある人が受けるサービスをよりよくしていくために、サービスを行う事業所へデジタルの機械や技術などを取り入れていきます。 計画の進め方 計画で決めたことについて、1年に1回は「できたこと」「できなかったこと」を確認します。確認したことは、障害のある人のことをよく知っている人や、障害のある人たちを手助けしている人や、地域の人と一緒に話し合います。そして、「さらによい取組はないか」ということを考えていきます。 5ページ 東京都が取り組んでいくこと 1.障害のある人もない人も一緒に暮らせる共生社会に向けた取組を行います。 (1)障害のある人のことを理解してもらうための取組 ◆ 東京都に住む人や事業者へ、障害のある人に必要な配慮について、広く知らせます。 ◆ 障害のある人への差別をなくすための取組を進めます。 ◆ 障害や障害のある人を理解してもらえるよう、ヘルプマーク・ヘルプカードを広く知らせます。 (2)虐待を防ぐための対応 ◆ 障害者施設や精神科病院での虐待を防ぐための取組を進めていきます。 (3)障害のある人にもわかりやすい情報を伝えるための取組 ◆ 障害のある人が必要な情報を必要な時期に、様々な方法で手に入れることができるよう、環境を整備していきます。 ◆ 手話について広めたり、障害のある人も読書を楽しんだりすることができるよう、取組を行っていきます。 (4)スポーツ・文化芸術活動や生涯学習・地域活動等への参加の推進 ◆ 障害のある人が身近な地域でスポーツに親しめるよう、取り組んでいきます。 6ページ ◆ 障害のある人が芸術・文化を楽しめる機会を増やしていきます。 ◆ 障害のある人が、様々な学習活動やレクリエーションに参加できるよう、手助けしていきます。 (5)ユニバーサルデザインの考え方によるまちづくり ◆ 障害のある人を含めたすべての人が、安全、安心、快適に暮らし、訪れることができるまちづくりを進めます。 2.障害のある人が地域で生活するために必要な手助けをします。 (1)地域で必要なサービスが使える体制づくり ◆ 障害のある人が地域で安心して生活できるよう、サービスが使える体制を整えます。また、障害のある人が高齢になったり、障害が重くなったり、医療が必要になったりしても対応できるよう、サービスを行う体制や「地域生活支援拠点」の整備に関する取組を進めます。 目標 ・地域生活支援拠点の数 各区市町村に1つ以上 ・地域生活支援拠点をよりよくするために、仕組みの確認や見直しをする回数 各区市町村で年1回以上   7ページ ◆ 「障害者・障害児地域生活支援3か年プラン」をつくり、目標の達成に向けて、グループホームや通所施設など地域で生活していくために必要な場所を増やしていきます。 「障害者・障害児地域生活支援3か年プラン」 (令和6年度から令和8年度) ◇定員について ・グループホームを2,700人分増やします。 ・通所施設(日中活動の場)を5,100人分増やします。 ・短期入所(ショートステイ)を140人分増やします。 ◇障害のある子供のための施設について ・児童発達支援センターを3年間で各区市町村に1か所以上設置し ます。 ・重い障害のある子供を受け入れる児童発達事業所を各区市町村に1か所以上確保します。 ・重い障害のある子供を受け入れる放課後等デイサービス事業所を各区市町村に1か所以上確保します。 ◇重い障害のある人の利用者数について ・グループホームの利用者を1,000人増やします。 ・生活介護の利用者を2,600人増やします。 ・短期入所の利用者を1,500人増やします。 8ページ (2)地域での生活を支えるための相談に関する支援 ◆ 障害のある人の日常生活や社会生活を支えるため、地域で相談ができる支援体制を整えていきます。 目標 ・障害福祉サービスなどをよりよくするための体制づくり事業所への指導や検査を行い、その結果を区市町村と一緒に考える体制を作っていきます ・精神科病院から出て地域でくらす平均日数(退院後1年以内) 329日以上 ・精神科病院へ 入院して3か月たった人が退院する割合 71%以上 ・入院して6か月たった人が退院する割合 86%以上 ・入院して1年たった人が退院する割合 92%以上 ・1年以上入院している人の数 65歳以上 5,142人。65歳未満 3,558人以下 9ページ (3)入所施設や精神科病院から出て地域で生活を続けるための支援 ◆ 障害のある人が、入所施設や精神科病院から出て、希望する地域で安心して暮らせるよう、必要な取組を行っていきます。 目標 ・入所施設から出て、自分の家やグループホームなどでくらす人数 600人 ・入所施設でくらす人数 7,344人 (4)保健・医療・福祉などの連携による支援 ◆ 病院や保健所などと協力しながら、重い障害の人や医療が必要な人の暮らしを支えていきます。 (5)障害のある人の住まいの確保 ◆ 障害のある人の地域での生活を支えるため、入居のための調整や緊急の時の連絡体制について調整を行うよう、区市町村に呼びかけていきます。 (6)安全・安心の確保 ◆ 災害が起きた時に、手助けが必要な人に必要な対策が行われるよう、区市町村などの体制づくりを手助けします。また、買い物や取り決め(契約)の時のトラブルなどを防ぐため、障害特性に合った情報をお知らせし、障害のある人が地域で安全・安心に生活できるようにします。 ? 10ページ 3.障害のある子供が、社会で生きていける力を持てるようにします。 (1)障害のある子供への支援 ◆ 障害のある子供と家族が、地域で安心して生活していくために、保育所や学童クラブ等での受入れを進めます。また、子供の成長や障害の特性に合った手助けを受けられるよう、体制づくりを進めます。 目標 ・児童発達支援センターの数 各区市町村に1か所以上 ・障害のある子供の保育所などに訪問して手助けする体制 各区市町村に1か所以上 ・耳に障害のある子供を支援するための体制 都で体制をつくります ・生まれてすぐの聴覚検査から療育につなげるための取組 都で体制をつくります ・重い障害のある子供を受け入れる児童発達支援事業所 各区市町村に1つ以上 ・重い障害のある子供を受け入れる放課後等デイサービス事業所 各区市町村に1つ以上 11ページ 目標 ・医療的ケア児支援センター 都で運営しています ・医療的ケアが必要な子供を手助けするための話し合いの場 都と区市町村につくります ・医療的ケアが必要な子供を手助けするためのコーディネーター 都と区市町村に配置します ・入所施設にいる子供がほかの施設に移る時の話し合いの場 都につくります (2)障害のある子供のための教育(特別支援教育)の充実 ◆ すべての障害のある子供が、その力を最大限に伸ばせる学校が決まるよう、区市町村を手助けしていきます。 ◆ 都立特別支援学校の建物や先生などの配置が、子供にとってふさわしい教育環境になるよう取組んでいきます。 (3)職業教育の充実 ◆ 都立特別支援学校などで、障害の程度に合った職業教育や就労支援を行っていきます。 12ページ 4.障害のある人が、いきいきと働けるようにします。 (1)一般就労に向けた支援の充実・強化 ◆ 働くことを希望している障害のある人が、一般の会社などで長く働き続けられるよう手助けします。また、一般の会社が障害のある人を雇う取組を手助けします。 目標 ・区市町村の就労支援の取組をつかって一般の会社へ就職する人数 2,500人             ・福祉施設から一般の会社へ就職する人数 3,600人 ・就労移行支援をつかって一般の会社へ就職する人数 3,000人 ・就労移行支援をつかった人のうち、一般の会社へ就職する人数が半分以上の事業所 5割以上 ・就労継続支援A型をつかって一般の会社へ就職する人数 120人 ・就労継続支援B型をつかって一般の会社へ就職する人数 340人 ・就労定着支援をつかう人数 2,900人 ・就労定着している人が7割以上いる就労定着支援事業所 2割5分以上 ・就労支援に関係する人たちが連携するための話し合いの場 都で運営しています 13ページ (2)福祉施設での就労支援の充実・強化 ◆ 障害のある人が、働くことの喜びや達成感を感じながら、地域で自立した生活を送れるよう、工賃を上げるための取組を行う福祉施設などを手助けします。 5.手助けする人たちを増やします。デジタルの機械や技術を取り入れてサービスをよりよくします。 (1)サービス事業所の人たちの確保・育成・定着への取組の充実 ◆ 障害のある人が、身近な地域で安心して生活していくためのサービスや相談支援を行う人たちを増やし、育てていきます。 (2)サービス事業所におけるデジタルの機械や技術の活用 ◆ 障害のある人が受けるサービスをよりよくしていくために、サービスを行う事業所へデジタルの機械などを取り入れる取組を進めます。 (3)障害特性にあった手助けができる人たちの確保と養成 ◆ 重度の障害者の自宅や施設での安定した生活を支えていくため、様々な障害特性に対応した適切な手助けができる人たちの確保・養成を進めます。