東京都福祉保健局

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ペットの鳥を鳥インフルエンザに感染させないための対策について~

 鶏等の家禽に致死的な症状を示す高病原性鳥インフルエンザが世界的に流行しています。国内でも、平成16年1月山口県の養鶏場で発生し、平成17年5月には茨城県の養鶏場での発生が報告されています。国内で、鶏に感染した経路はよくわかっていませんが、一般にこの病気は感染した鳥類または病原体に汚染された排泄物、飼料、埃、水、ハエ、野鳥、人、飼養器具や車などに接触して感染すると考えられています。
 このため、高病原性鳥インフルエンザの発生、まん延を防止するためには、病原体と最も接触しやすい外で飼っている鳥類の全てに清潔な飼養環境の確保と適切な管理を行い、病原体の侵入を防ぐことが重要となっています。
 今回、外で飼っている鳥類への対策を解説しますので、飼養管理に役立ててください。
 なお、室内で飼養されていて、外部との接触がない鳥については今回紹介する対策を衛生管理の参考にしてください。

ポイント1 飼っている鳥への感染予防

飼養鳥を野鳥と接触させない

  • 飼養施設を点検、補修して、野鳥が侵入できる穴などをふさいでください。
  • しばらくは、鳥を施設内で飼い、野鳥と接触するような放飼いはしないでください。

野鳥の糞などが飼養鳥の水や餌を汚染しないように気をつける。

  • 水や餌は毎日取り替えて常に清潔なものを与えてください。
  • 野鳥が飛来する池などの水を飼養鳥の飲水に利用しないでください。
  • 餌は野鳥が侵入しない場所に保管してください。
  • ネズミ、ハエを駆除してください。

人が病原体を持ち込まないよう、持ち出さないように気をつける。

  • 飼養施設に入る際及び出た後には、手を洗ってください。
  • 飼養施設に入る際は、専用の長靴にはきかえたり、出入口で靴を消毒してください。
  • 飼養に関係ない人が飼養施設やその付近に立ち入らないように注意してください。
  • 飼い主は、鳥インフルエンザが発生している地域などへの旅行、訪問は控えてください。

ポイント2 鳥の健康観察

 ニワトリの鳥インフルエンザの症状は、ウイルスの病原性の強さ、他の病原体との混合感染、環境要因などによって多様ですが、病原性が強い場合は高率に死亡します。家禽以外の鳥の症状はよくわかっていませんが、毎日、鳥の健康状態をよく観察して、異常が見られたらすぐに動物病院などに相談してください。
<ニワトリの主な症状>
突然の死亡、元気消失、呼吸器症状、下痢、肉冠・肉垂のチアノーゼ・出血・壊死・顔面の腫れ、脚部の皮下出血、産卵の低下、神経症状

ポイント3 飼養施設・器具の清掃と消毒

 病気の侵入や感染を防ぐには、使用施設の清掃と消毒が大変重要になります。

1 飼養施設・器具の清掃
 飼養施設を不潔にしないように、毎日1回は糞などの汚れを取り除き。できればケージや施設の床を水で洗ってください。鳥の糞は乾燥すると舞い上がりやすいので、マスクや手袋などを使用して毎日きれいに清掃してください。清掃が終わったら、手を石鹸でよく洗いうがいをするようにしてください。
 餌箱などの飼養器具類は、毎日汚れを洗剤などで洗い流してください。

2 飼養施設・器具の消毒
 消毒は、汚れを取り除いてから行ってください。汚れ(有機物)が残っていると、いくら消毒薬をまいても効果はありません。
 消毒は施設・器具だけに行ってください。生きている鳥の体を消毒しても防疫には効果がないばかりか、鳥の健康を損ねかねません。

3 消毒方法
 以下に安全性が高く、インフルエンザウイルスに効果がある逆性せっけんを用いた消毒方法を紹介します。
 なお、消毒回数は、夏季は一月に2回、冬季は一月に1回が目安です。飼育舎の汚れ具合、鳥の健康状態、汚染の状況により回数を増やしてください。

 ※逆性せっけん
 逆性せっけんは、汚れを落とす効果はほとんどありませんが、高い殺菌効果が期待でき、薬局、薬店で入手可能です。

(1)飼養器具の消毒
 給水容器、餌箱等の器具の消毒は次の手順で行ってください。
 1.水洗 洗剤等で汚れを洗い落とす。
 2.消毒 逆性せっけんを使用書の説明通りに希釈し、この希釈液に5分間つける。
 3.水洗 水で消毒液をよく洗い流す。
 4.乾燥 よく乾燥させる。

(2)飼養施設の消毒
 作業は、水洗や消毒液が乾くまで時間がかかるため、天気の良い午前中にはじめてください。使用する消毒薬は器具と同様に逆性せっけんが有効です。消毒薬は仕様書の説明どおりに希釈し、ジョウロ(噴霧器)などで散布してください。

 ※注意
 逆性せっけんは毒性のきわめて低い消毒薬ですが、鳥に直接、消毒薬がかからないように注意してください。小さい鳥、幼弱な鳥、健康状態に不安のある鳥などでは、念のため、鳥を戻す前に消毒薬の洗い流し・乾燥を行ってください。

飼養施設の消毒手順

4 消毒薬を扱う上での注意点

 今回、紹介した逆性せっけんは、毒性のきわめて低いものですが消毒薬を扱う上で以下の点に注意してください。
(1)原液が皮膚や眼などに直接かからないように注意してください。希釈に際しては、ゴム手袋を着用してください。
(2)原液、希釈液を誤飲しないようにしてください。
(3)消毒薬を吸い込まないようにマスク等をしてください。
(4)アレルギー体質の方等で、発赤・かゆみなどがみられた場合は使用をやめてください。
(5)幼少児の手の届かない暗所に保管してください。
(6)作業終了後は、手洗い・うがい等をおこなってください。
(7)消毒薬の入手は、獣医師に相談するか、薬局・薬店で購入してください。また、使用に際しては獣医師もしくは使用上の注意に従ってください。

(参考)代表的な消毒一覧
消毒薬 有効性 用途と使用方法 長所 短所
次亜塩素酸ナトリウム
(塩素剤)
多くの細菌、ウイルスに有効。結核菌や一部の真菌には無効。 施設の消毒(規定の濃度に希釈して散布。)
布類の消毒(規定の濃度に希釈してつける。漂白作用がある。)
・消毒力が強い
・価格が安い
・毒性が低い
・分解しやすい
・金属を腐食する
・刺激臭がある
・酸性の薬剤とまぜると危険
塩化ベンザルコニウム
(逆性せっけん)
多くの細菌、真菌に有効。結核菌及び大部分のウイルスには無効。インフルエンザウイルスには有効。 手指の消毒(せっけんで手洗いした後、十分すすいでから手を浸す。)
器具の消毒(浸した布で拭く。)
・毒性が低い
・分解しにくい
・せっけん、汚れがあると殺菌力が低下
・ウイルスには無効(インフルエンザウイルスには有効)
・ゴム製品、合成樹脂を劣化させる
消毒用エタノール
(アルコール)
多くの細菌、真菌、ウイルスに有効 手指の消毒(よく手洗いした後、布や脱脂綿に含ませて拭く。自然乾燥。)
器具の消毒(布や脱脂綿に含ませて拭くか、噴霧器で表面が濡れる程度に噴霧する。自然乾燥。)
・使用法が簡単
・多くの菌に有効
・毒性が低い
・蒸発しやすい
・引火しやすい
・価格が高い
・ゴム製品、合成樹脂を劣化させる

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このページの担当は 健康安全部 環境保健衛生課 動物管理担当 です。