性感染症について

Q&A(HIV感染症/AIDSを中心に)

Q1.若い人たちの間で急激に広がっている性感染症というのは具体的にはどんな病気ですか?

A1.

性的接触や、性行為で感染する病気を総称して性感染症とよびます。いろいろな病気がありますが、例えば、性器クラミジア、淋病、性器ヘルペス、梅毒など、HIV感染症・エイズも性感染症のひとつです。

Q2.性感染症の特徴にはどのようなことがあげられますか?

A2.

性感染症の特徴は、感染しても自覚症状が無いことが多く、感染したことに気づきにくい病気ということです。このため、感染した人が、気がつかずにパートナーにうつしてしまうことになり、感染が広がっていくのです。性的ネットワークを通じて感染が広がるため、たとえば、パートナーの元のパートナー、そのまたもとのパートナー(カレの元カノの元カレ)とも無関係ではないことになるのです。

Q3.性感染症はどのように感染しますか?

A3.

感染経路は、オーラルセックスや肛門性交も含む、広い意味での性行為です。感染した人の性器・泌尿器・肛門・口腔などとの接触で感染します。1回だけの性行為であっても感染することはあるのです。

Q4.性器クラミジア、淋病、梅毒それぞれの病気について具体的に教えてください。

A4.
(性器クラミジアについて)
日本でも世界でも最も多い性感染症です。最近感染する人が増えています。特に、10代や20代の若い人たちの間に感染が広がってきていて注意が必要です。クラミジアに感染しても、多くの場合、自覚症状は少なく、感染に気づかず病気が進行してしまいます。治療を受けずにいると不妊などいろいろな病気の原因になるため、早く感染を知り、きちんと治療することが大切です。女性ではほとんど無症状ですが、おりものが増えたり、軽い生理のような痛みや、不正性器出血などの症状が見られることもあります。男性でも症状は軽く、尿道のかゆみや排尿時の軽い痛みが見られます。治療せずに放置しておくと、女性では子宮内膜炎、卵管炎、男性でも精巣上体炎などをおこし、不妊の原因となることがあります。クラミジアの治療は、医療機関を受診して有効な抗生物質をきちんと内服すれば治ります。免疫ができないため、治療後でも適切な感染防御を行わないと何度でも感染します。

(淋病について)
クラミジアの次に多い性感染症です。クラミジアと同時に感染することもあります。男性ではすぐにはっきりとした症状、たとえば尿道のかゆみや痛み、膿や出血などの尿道炎の症状が出ますが、女性では、おりものが増えるなどの症状は軽く、進行するまで気づかないこともよくあります。放置すると、男性では排尿困難や精巣上体炎、女性では子宮内膜炎や卵管炎などをおこし、不妊の原因にもなります。治療は、医師の指示のもとに有効な抗生物質を内服します。

(梅毒について)
梅毒は、感染してから何年もかかって進行していく慢性の感染症です。無症状で経過することもありますが、感染してからの時期によって、あらわれる症状が違います。早く発見し、抗生物質を使いきちんと治療すれば治る病気ですから、医療機関を受診し、医師の指示のもと完全に治療することが大切です。

そのほかの性感染症には、性器ヘルペス、尖形コンジローム、トリコモナス、カンジダ、B型肝炎などがあります。感染が心配な時や症状がある時には、医療機関を受診し検査や治療を受けましょう。

Q5.性感染症に感染したらどうしたら良いのでしょうか?

A5.

これらの性感染症は早期に治療すればほとんどのものは完全に治ります。自分が性感染症に感染していることがわかったときには、パートナーも一緒に検査を受けることを勧めることが大切です。パートナーが感染していて治療していなければ、自分が治療した後も、またパートナーから感染してしまうかもしれません。女性は婦人科、男性は泌尿器科にまず受診して相談してください。そして治療が必要なときには、指示された薬をきちんと最後まで飲み続けることが大切です。

Q6.エイズ(AIDS)も性感染症のひとつ、このことについて教えてください。

A6.

HIV感染症・エイズ(AIDS)は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスの感染によって起こる感染症です。HIV感染症・エイズ(AIDS)は性行為による精液や膣分泌液を介しての感染が大半を占めますが、その他に血液や母乳を介しての感染もあります。最近あまりマスコミに取り上げられることが少なくなった印象があるせいか、エイズ(AIDS)は過去の病気といった見方をする方がいらっしゃいますが、実際は大変な勢いで増え続けている感染症といえます。平成29年一年間に東京都ではAIDS患者とHIV感染者を合わせて464件の届け出がありました。全国の報告数に占める東京都の割合は約1/3です。感染経路では、性的接触によるものが一番多く、同性間性的接触による感染が増加しています。

Q7.AIDSについて詳しく知りたいのですが?

A7.

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、細菌やウイルスから身体を守る免疫の働きをするCD4という細胞に入り込んでそれを破壊してしまいます。しかし、HIVに感染してもすぐには免疫の力は弱くなりません。CD4が破壊されても新しいCD4が作られるからです。感染した初期には自覚症状がほとんどないので、検査を受けない限り、感染したことには気づきません。感染していても特徴的な症状が出ていない人をHIV感染者といいます。

Q8.自覚症状がないということですが、AIDSに感染したかどうかはどうしたらわかりますか?

A8.
血液検査を受けることでわかります。血液中のHIV抗体があれば陽性、つまりHIVに感染したことがわかります。検査は医療機関や保健所などで受けることができます。検査を受けるときに重要なことは、検査を受ける時期です。HIV抗体はほとんどの場合、感染してから6から8週間でできるといわれていますが、感染の有無を正しく判断するために、感染の機会つまり無防備な性行為があってから60日たってから検査を受けてください。

Q9.HIV感染症・エイズ(AIDS)はどのような治療を行うのですか?

A9.

まず、感染の告知を受けた医師とよく相談することが大切です。感染しても発病するまでの間は今までとほとんど変わらない生活ができます。HIV感染症・エイズを完全に治す薬はまだ開発されていませんが、複数の薬を組み合わせて使う「カクテル療法」が現在大きな効果をあげています。日和見感染症の予防法、治療方法も進歩しています。感染を早い時期に知り受診すること、日常の健康管理と定期的な通院を続けることが大切です。また1人で悩まず信頼できるひとに相談することです。保健所や医療機関での相談やカウンセリングを受けることができます。身体障害者手帳の交付を受ければ、障害の等級により、税制上の優遇処置や、福祉サービスを受けることができます。

Q10.HIV感染症・エイズや性感染症を予防するためにはどうしたらよいのでしょうか?

A10.

性行為による感染を防ぐには、3つの方法があります。
一つはNO SEX。セックスをしないという選択があります。 
二つ目はSAFE SEX。「安全なセックス」を選択することです。HIV感染していないことが確実な特定のパートナーとのみ性行為をするということです。
三つ目はSAFER SEX。「より安全なセックス」つまり感染防止対策を行うことです。性感染症の感染予防には、コンドームが有効です。相手や自分が感染していないかどうか分からないときにはコンドームを正しく使うことが有効です。正しいコンドームの使用方法としては、保存方法、携帯方法に気をつけること、取り出す時に傷つけないようにすること、つける時には、先端の空気をつめを立てずに抜いてからしっかりとつけること、セックスのはじめから終わりまできちんとつけること、射精後はすぐに抜き取りティッシュなどに包んできちんと捨てること、がポイントです。(オーラルセックスでもアナルセックスでも同様です。)母親から赤ちゃんの感染については、妊娠前または妊娠中のできるだけ早い時期に感染の有無を確認できれば、出産前後の適切な医療により、赤ちゃんへの感染率を低下させることができます。血液を介しての感染を防ぐためには、血液が手や衣服などについたら、流水と石鹸でよく洗い流しましょう。また、カミソリや歯ブラシ、ピアスなど血液が付く可能性があるものは他の人と共用しないことが大切です。

Q11.エイズ対策のために東京都ではどのようなことに取り組んでいるのでしょうか?

A11.

東京都では感染拡大の防止、医療の確保と感染者への支援、偏見ない社会づくりを目標に取り組んでおります。具体的には広く都民の皆様に理解を得るための普及啓発活動や具体的な相談や検査体制の充実、感染者の方が療養する際の支援体制の整備などに力を入れております。11月16日から12月15日までの1か月間を東京都エイズ予防月間としていて、様々な行事を予定しています。
多摩小平保健所でも普及啓発への取り組みとしてエイズピアエデュケーション事業を展開しています。これは管轄地域内の大学生をエイズピアエデュケーターとして養成し、大学祭などでエイズについての正しい知識や思いを同世代の仲間に伝えてもらうというもので、価値観の近い若い世代間での伝達が共感を生みやすいといったことを狙っています。学校祭ではピアエデュケーターがエイズのブースをつくり工夫を凝らした展示やクイズなどを行い、来場者に好評です。
多摩小平保健所では、祝祭日を除いた毎週火曜日の午後1時30分から午後3時に、HIVおよび性感染症検査を実施しています。検査は、匿名、無料で受けることができます。予約が不要で、お持ちいただくものはありません。エイズの感染の有無を知るHIV抗体検査と同時に、クラミジア、梅毒、淋病の検査も受けることができます。エイズと梅毒の検査は血液、クラミジアと淋病の検査は尿の検査です。検査結果は1週間後に本人にお知らせします。証明書などは発行しませんのでご了承ください。保健所ではエイズや性感染症など感染症に関する相談も行っていますので、お気軽にご利用ください。

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このページの担当は 多摩小平保健所 保健対策課 感染症対策担当 です。