知的障害

どんな障害?

知的障害とは、知的機能の障害が発達期(おおむね18歳未満)にあらわれ、日常生活の中でさまざまな不自由が生じることをいいます。例えば、複雑な事柄やこみいった文章・会話の理解が不得手であったり、おつりのやりとりのような日常生活の中での計算が苦手だったりすることがあります。
また、障害のあらわれ方は個人差が大きく、少し話をしただけでは障害があることを感じさせない方もいます。しかし、自分のおかれている状況や抽象的な表現を理解することが苦手であったり、未経験の出来事や状況の急な変化への対応が困難であったりする方は多く、支援の仕方も一人ひとり異なります。

知的障害

サポート方法

こんなことに困っています

知的障害のあらわれ方は人によって様々です。いくつかの例をご紹介します。

職場や学校で……

【困ったこと】

自信が持てず、誤解されやすい
行動をとってしまう。

【対応の方法】

失敗した経験などがあると、自信が持てず消極的になりがちです。
その逆で、できないことでも「できる」といってしまうことがあります。
障害のある方が成功体験を通して自信を持てるように、できることに目を向けた支援が求められます。

職場や学校で……

【困ったこと】

学習に時間がかかったり、忘れたりしてしまうことがある。

【対応の方法】

仕事の仕方を覚えても、翌週になると忘れてしまったり、指示した三つの仕事のうち、一つしか実行していなかったりすることがありますが、意欲がなかったり、反抗しているわけではありません。
やることを具体的にメモに書いて渡したり、一つひとつ指示をすることが大切です。

街中で……

【困ったこと】

状況に応じた行動をすることや見通しをもって考えることが難しい。

【対応の方法】

いつも通っている道路が工事中で通行止めになっているなど、予想外の出来事に臨機応変に対応したり、状況に応じて適切とされる行動をとったりすることが難しい場合があります。
困っている様子に気づいたら、まず話しかけて希望を聞いてください。

街中で……

【困ったこと】

案内板などの表示の意味を
理解することが困難。

【対応の方法】

絵や記号を用いて分かりやすい内容にしましょう。
また、文字を書く場合は漢字にふりがなをつけましょう。

日常生活の中で……

【困ったこと】

相手の気持ちを考えて行動をすることが難しい。

【対応の方法】

知的障害のある方は、相手の気持ちを考えたり、自分の気持ちをうまく表現したりすることが難しく、対人関係をうまく築けないことがあります。そういった場合にも、分かりやすい言葉で、対応するように心がけましょう。

日常生活の中で……

【困ったこと】

子供に対するような話し方をしてくる人がいる。

【対応の方法】

相手の年齢に応じた言葉づかいで話しましょう。

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