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事件No.02 そこにいる悪いやつ くわしいページ

もっとくわしく知りたい人へ

「くわしいページ」にようこそ!事件簿(じけんぼ)は楽しんでもらえましたか?このページは、物語に登場(とうじょう)したものやできごとを、さらにくわしく、楽しく、知って、たしかめるページです。調べ学習にぜひ役立ててくださいね。

調べ学習のポイント

ウエルシュ菌(きん)とは?

挿絵:シャロク、園子、マード人や動物の腸(ちょう)にいる細菌(さいきん)で、土の中、水の中など自然界(しぜんかい)にも生息しています。熱(ねつ)に強く、酸素(さんそ)をきらいます。食品では、とくに牛、ブタ、トリなどの生肉で見つかることが多いようです。

熱に強いウエルシュ菌

ウェルシュ菌 ウエルシュ菌は熱に強いのが特(とく)ちょうで、高温でも死なずに生き残(のこ)ります。たとえば、大きななべを火にかけて料理(りょうり)した場合、他の細菌が死んでもウエルシュ菌は死にません。

なべの中心は酸素がなく、ウエルシュ菌が好(この)む状態(じょうたい)なので、食品の温度が発育にちょうどいい所まで下がると、急にふえだします。

食品の中で大量(たいりょう)にふえたウエルシュ菌は、食べ物といっしょに胃(い)を通り、小腸内でエンテロトキシンという毒(どく)を出します。その毒によって下痢(げり)などを起こします。

どんな食品が原いんになるの?

なべに入ったカレー肉、魚介(ぎょかい)類、野菜(やさい)と、これらを材料(ざいりょう)にしたにものなどです。たとえば、カレーやシチュー、にものなどを食べる前日に作り、大きな器(うつわ)のまま室温でおいておくと、食品の中でウエルシュ菌がふえてしまう可能性(かのうせい)があります。

ウエルシュ菌による食中毒は飲食店や旅館、学校などの給食(きゅうしょく)しせつでの発生が多いことが特ちょうです。

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どんな症状(しょうじょう)?

ウエルシュ菌のいる食品を食べてから、食中毒の症状(しょうじょう)が出るまでの時間は約6~18時間で、ほとんどが12時間以内に発症(はっしょう)します。腹痛(ふくつう)、下痢(げり)が主な症状です。特におなかの下の方がはることが多く、食中毒の症状としては軽いほうです。

ウエルシュ菌による食中毒を予防するためには

前日に調理するのはなるべくやめて、加熱(かねつ)調理したものはできるだけ早く食べましょう。 一度にたくさんの料理を作った時は、小さな入れものに取り分けてさめやすくし、さめたらすぐに冷(れい)ぞう庫や冷とう庫に。そうすることで、菌の発育しやすい温度を長くたもたないようにしましょう。「加熱した食品は安心」という考えはきけんです。

また、ほぞんした料理を食べる前には、よくかきまぜながら全体がグツグツするまで加熱しましょう。