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事件No.04 変化する物しつ(2)
- 佐々木 ほかにも、毒(どく)になるものはあるのでしょうか?
- シャロク え、ええ、ありますよ。「ヒスタミン」という物しつです。
-
佐々木
ヒスタミン...何だか聞いたことがありますな。
もっとくわしく、くわしく教えてください。 - シャロク マグロ、ブリ、サンマなど、赤身の魚のたんぱくしつを、ある細菌(さいきん)がヒスタミンに変えてしまうことがあります。
このヒスタミンが大量にふえた魚を食べると、じんましんが出たり、頭がいたくなったり、はきけやげりを起こしてしまいます。
- 園子 ヒスタミンはどうなると大量にふえるの?
- シャロク魚を冷やさなかったり、長い時間おいておくと、細菌がふえてヒスタミンが大量にできるんです。魚は冷(れい)ぞう庫に入れてなるべく新鮮(しんせん)なうちに食べた方が安全ですね。
- 佐々木 にたり焼(や)いたりしたら、ヒスタミンはどうなります?
- シャロク ヒスタミンは、加熱(かねつ)してもなくなりません。にても焼いても、へることはないんですよ。
-
園子
そうなんだ。とにかくできるだけ早く食べること、か。
でもどうしてもあまることだってあるよ。 -
シャロク
そのときは、冷ぞう庫か冷とう庫に必ず入れておくこと。
冷ぞう庫でも少しずつヒスタミンができることがあるので、冷とう庫でほぞんした方がより安全ですよ。
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マード
イマノ オハナシヲ レポート ニ マトメマシタ。
クワシイページ モ オヨミクダサイ。 -
佐々木
自然界にも毒に変化する物しつがいっぱいあるということ、よく分かりました。
お礼を申し上げます。
おや、もうこんな時間だ。 - 園子 そうだ、今日は満月(まんげつ)なんですよ。
- 佐々木 ....おそくなった。お、おれは、もう帰る。きょ、今日はありがとう...。さらばだ。
- シャロク ...和戸さん。世の中には知らない方がいいこともありそうですね。
- おわり -
(注)この物語はフィクションです。 実在の人物及び団体とは一切関係ありません。