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事件No.16 保健所の仕事（1）
新婚（しんこん）の若い女性が訪ねてきた。夫が、突然（とつぜん）会社をやめてラーメン店をはじめたいと言い出したそうだ。心配するあまり、ついけんかになることも。
難しい手続きもあるだろうと不安になり、相談したいという。
相談者：赤塚 加奈子（あかつか かなこ）
- 加奈子夫がお休みの日に作ってくれたラーメンがすごくおいしくって、「お店が開けるね」ってほめたんです。
そうしたら、本気になってしまって。 
- シャロク ラーメン店を開くために今の仕事をやめようとしているのですね。
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加奈子はい。でも、彼は掃除や洗い物が好きではないし...。
そんな人に保健所が営業許可を出すとは思えなくて。 - シャロク 保健所の営業許可とは、どういうものかわかりますか？
- 加奈子いえ、実は私も良くわかってないんです。
- シャロク では、説明しましょう。マードくん、スライドをお願いします。
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シャロク
保健所は私たちが健康に生活するために必要な仕事をしているところです。いろいろな仕事があります。
このうち飲食店の営業許可は、食品衛生の仕事に当たります。 - シャロク 衛生的に営業するために、飲食店には施設の基準が設けられています。お店の設備などが、この基準に合っていることを確認した結果、お店の営業が許可されます。
- 加奈子 なるほど、どんな設備でやってもいい、というわけではないんですね。
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シャロク飲食店を開くには、どこにあるのか、どんな設備で営業するのかなどを書いた書類を、保健所に提出します。この書類は、お店が衛生管理上の問題がなく、飲食店の基準に合っている施設かどうかを確認してもらうためのものです。
保健所は、その書類に基づいて、実際のお店を審査しに行きます。
- 加奈子 それで、施設に問題がなく、基準に合っていれば開店できるんですね。
- シャロク いえ、まだやることがありますよ。飲食店には、「食品衛生責任者」を置かなければなりません。
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マード
「食品衛生責任者」の資格を取る。講習会に出席し、法令や衛生管理について勉強する。
- シャロク なお、栄養士や調理師などの資格を持っている人は、講習会を受けなくても食品衛生責任者になることができます。
- シャロク 食品衛生責任者の役割には、このようなものがあります。
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マード
・お店の衛生管理がきちんと行われるようにする
・法律の改正などに注意し、法令違反がないように気をつける
・食品衛生の新しい知識を勉強して身につける など - 加奈子 その責任者に夫が...。やっぱり不安だわ。
