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事件No.08 安心安全クッキング くわしいページ
正しい調理で食中毒(しょくちゅうどく)予防(よぼう)
食中毒にならないように料理(りょうり)するには、どうすればいいでしょうか。そこには、いろいろなコツがあります。ここで紹介(しょうかい)するポイントをおさえて、安全安心クッキングを楽しみましょう。
安全安心クッキングのレシピ
お家の人といっしょに、安全安心な料理をつくってみよう!
- スクランブルエッグ
- おむすび
- サラダ
- ハンバーグ
料理の前には、必ず手あらい
食中毒の多くは、料理をする時の注意によってふせぐことができます。食品に菌(きん)を「つけない」、菌を「ふやさない」、そして菌を「やっつける」が、食中毒予防(よぼう)三原則ですが、その第一歩は、菌を「つけない」ための手あらいです。
例えば、肉をさわった手をあらわずに、生で食べるサラダなどにさわると、肉についていた菌がサラダにつくことで、食中毒になってしまうかもしれません。料理の前にはわすれずに、手をあらいましょう。
食材別 とりあつかいのポイント
卵(たまご)
卵は、サルモネラによる食中毒がおこりやすい食材です。
- 卵は、室温に長時間おかず、かならず冷ぞう保存(ほぞん)(10度以下)しましょう。
- 生食(なましょく)用の卵には、賞味期限(しょうみきげん)がついています。賞味期限を過ぎたもの、冷ぞう保存されなかったもの、殻(から)にひびが入っているものは、生や半熟で食べないようにしましょう。
- 割(わ)った卵は、すぐに調理しましょう。割った卵をおいておくと、冷ぞう庫に入れていても菌がふえてしまうことがあります。
- 卵を加熱(かねつ)して食べるときは、中心部までしっかり火を通すことが大事です。黄身も白身もかたまっていることが加熱のめやすです。サルモネラは、中心部の温度が75℃以上、1分間以上の加熱でやっつけることができます。
野菜
野菜や果物には、もともと土にいた病原大腸菌(びょうげんだいちょうきん)などの食中毒菌や寄生虫(きせいちゅう)の卵などがついていることがあります。 とくに生で食べるときはよくあらうようにしてください。
また、汚染(おせん)を広げる原いんになるので、野菜などをあらった水があちこちに飛び散らないように注意することも必要です。
肉
動物の腸の中には、サルモネラ、カンピロバクター、ウエルシュ菌、腸管出血性大腸菌(ちょうかんしゅっけつせいだいちょうきん)などの食中毒菌がいることがあります。これらの菌が肉についている場合があるため、肉を生で食べるのはやめましょう。
肉にさわった後は必ず手をあらい、まな板、包丁なども十分にあらって消毒(しょうどく)しましょう。
また、肉は十分に加熱しましょう。とくにハンバーグなどのひき肉料理は、中心部まで十分に加熱してください。ちゃんと焼けたかどうかをたしかめるには、 串(くし)を中心にさしてみます。透明(とうめい)な肉汁が出てくれば、中心部までちゃんと火が通っています。また、中心部をへこませたり、ふたをして焼けば早く火が通ります。
ごはんやめん類(るい)など
一度にたくさんのごはんやめん類を作り置きしないようにしましょう。 料理したあとに長時間室温に放置(ほうち)すると、セレウス菌が毒素(どくそ)を作って食中毒となることがあります。調理後は冷ぞう保存(ほぞん)(10℃以下)することが必要です。 また、手や指からうつる黄色ブドウ球菌(おうしょくぶどうきゅうきん)の食中毒にも気をつけましょう。おむすびは、ラップにつつんでにぎり、直せつ手でふれないようにしましょう。
スクランブルエッグの作り方
★手をきちんとあらってから、料理(りょうり)を始めましょう。
材料(ざいりょう)2人分
卵(たまご)3個(こ)、牛乳(ぎゅうにゅう)30cc(30ml)サラダ油 大さじ1杯(はい)(15ml=15cc)、ケチャップ 20g(20cc)
準備(じゅんび)する道具
お皿 2枚(まい)(できた料理をのせるお皿2人分)、小さなボウル 1つ、フォーク 1本、フライパン、計量(けいりょう)カップ、計量スプーン
作り方
料理を始める前に、道具も用意しておきましょう。
- ★卵は、半熟(はんじゅく)で食べる場合には、冷ぞう保存(ほぞん)した、賞味期限(しょうみきげん)内のものを使いましょう。殻にひびわれがないこともたしかめましょう。
- 卵を調理台(ちょうりだい)の上など、平らなところで割(わ)り、ボウルに入れます。
★卵を割った後は、すぐに調理しましょう。
★卵の殻(から)には菌がついていることがあります。ボウルに卵の殻のかけらが入らないように、調理台の上などを使って割りましょう。 - 卵を入れたボウルに牛乳を入れて、フォークで混(ま)ぜます。
長く混ぜると、ふわっとならないので、軽めに混ぜます。 - フライパンを中火にかけて、サラダ油を全体にまわします。
フライパンが温まったら、卵をフライパンに流し入れ、フォークで混ぜながら卵をかためていきます。
★火のあつかいに気をつけましょう! - 全体に火が通ったらお皿にもりつけましょう。
ケチャップをそえてでき上がり。
おむすびの作り方
★手をきちんとあらってから、料理(りょうり)を始めましょう。
材料(ざいりょう)2人分
ご飯 お茶わんに軽く4杯(はい)(たきたてのご飯を手でにぎれるくらいまでさまします。)かつおぶし 10g、塩(しお)こぶ 10g、焼(や)きたらこ 10g
しょうゆ 小さじ1杯(5ml=5cc)
ゴマ 小さじ1杯(5g)
準備(じゅんび)する道具
お茶わん 1つ、お皿 2枚(できた料理をのせるお皿2人分)小皿 (中に入れる具を用意しておくお皿)、ラップ、 計量(けいりょう)カップ、計量スプーン
作り方
料理を始める前に、道具も用意しておきましょう。
- ラップを大きめに切ってお茶わんにしきます。
★手にはいろいろな菌がついているので、できるだけ直せつ食べ物にさわらないようにします。もし食中毒菌がつくと、食べる時に菌がふえてしまい、食中毒になる可能性(かのうせい)もあります。 - かつおぶしにしょうゆをかけ、まぜておきます。
- 塩とゴマを一つまみまんべんなくふり、その上にご飯をお茶わんに軽く1杯入れます。しょうゆをかけたかつおぶしを中心においたら、ラップの四すみを持ち上げて、それをつつむようにします。
- ラップの上からおむすびの形をととのえます。
- ラップをはずし、よく冷(さ)ませばでき上がりです。
かつおぶしの代わりに、焼きたらこ、塩こぶを入れたおむすびも作ってみてください。
サラダの作り方
★手をきちんとあらってから、料理(りょうり)を始めましょう。
材料 2人分
レタス 3、4枚 、ミニトマト 6個(こ)、キュウリ 1本、カイワレ大根 1パック、ドレッシング 30g(30cc)
準備する道具
ザル 1つ、サラダボウル 1つ(2人分をまとめて入れる)作り方
料理を始める前に、道具も用意しておきましょう。
- ミニトマトのへたのまわりは菌が多くついていることがあるので、始めに取ります。
へたを取ったら、水を流しながら洗(あら)ってザルにうつし、水を切ります。 - レタスを食べやすい大きさに手でちぎり、水を流しながら洗ってザルにうつし、水を切ります。
- カイワレ大根の根は料理用のハサミでごみ箱に切り落とします。茎(くき)と葉は水を流しながら洗ってザルにうつし、水を切ります。
★根の部分を手でさわらないようにしましょう。根には菌が多く付いていることがあるので、茎を持ってパックから引きぬき、ハサミで根を直接(ちょくせつ)ゴミ箱に切り落とします。 - キュウリは、水を流しながら手でこすり洗いします。そのあと、輪(わ)切りにして、ザルにうつします。
★包丁のあつかいに気をつけましょう! - サラダボウルにレタスを入れ、その上にキュウリをならべ、カイワレ大根、ミニトマトをのせます。
- ドレッシングは、食べる直前にかけましょう。
ハンバーグの作り方
★手をきちんとあらってから、料理(りょうり)を始めましょう。
材料 2人分
ひき肉(豚(ぶた)と牛のあいびき)300g、たまねぎ 中くらいのもの半分、パン粉 30g、
塩 2つまみ、コショウ 少々、ナツメグ 少々、小さめの卵 1個(こ)、
サラダ油 大さじ1杯(はい)、とんかつソース 50ml(50cc)、ケチャップ 30g
準備(じゅんび)する道具
ボウル 2つ、フライがえし 1つ、フライパン 1つ、ビニール手袋(衛生手袋(えいせいてぶくろ)) 1組、お皿 2枚、竹ぐし 1本
作り方
料理を始める前に、道具も用意しておきましょう。
- とんかつソースとケチャップをお好みでまぜ合わせ、ソースを作ります。
- たまねぎの皮をむき、順(じゅん)に包丁(ほうちょう)を入れてみじん切りにします。
- ・まず、半分に切ったたまねぎをまな板におき、根を残すように、繊維(せんい)にそって切りこみを入れます。
- ・次に、まな板に対し、水平に切りこみを入れます。
- ・最後に、始めに入れた切りこみに対して、直角に切りこみを入れていきます。
★包丁のあつかいに気をつけましょう!
- 卵は調理台(ちょうりだい)のふちなど、平らなところで割(わ)り、ボウルに入れておきます。
★卵の殻(から)には菌がついていることがあります。ボウルに卵の殻のかけらが入らないように、調理台のふちなどを使って割りましょう。 - ハンバーグのたねを作ります。
- ・ボウルにひき肉、卵、パン粉、たまねぎ、サラダ油、塩、コショウ、ナツメグを入れ、手にビニール手袋をはめてよくこねます。
- ・フライパンにサラダ油をしき、中火で温めておきます。お家の人にやってもらうといいでしょう。
★火のあつかいに気をつけましょう! - ・ハンバーグのたねを2等分して、それぞれ小判(こばん)形に整えます。形を整えたら、手の平に数回打ちつけて中の空気をぬきます。
- ・たねの中心部を少しへこませたら、温まったフライパンにのせてふたをします。
★手にひき肉がついた時は十分に手あらいをしましょう。
- 中火で3〜4分焼いたらひっくりかえし、ふたをして弱火でじっくり5分ほど焼きます。
- 竹ぐしを中心までさした穴(あな)から、透明(とうめい)の肉汁(にくじゅう)がでてきたら、もう1分焼いた後にフライ返しを使ってお皿にもりつけましょう。
- 作っておいたソースをかければでき上がり。
★肉には、食中毒の原いんとなる、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌(ちょうかんしゅっけつせいだいちょうきん)O157といった菌がいることがあります。
それらの菌をまちがいなくやっつけるには、75℃で1分以上焼く必要があります。
家庭では、竹ぐしなどでさして確(たし)かめましょう。さした穴から透明(とうめい)な肉汁(にくじゅう)が出てきたら、中心まで火が通っています。
★食べる時にも、まず半分に割ってみて、中に赤い生の部分が残っていないか、よく確(たし)かめましょう。