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事件No.15 江戸時代から来た男(2)
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シャロク
江戸時代からあった食べ物で添加物(てんかぶつ)を使っているものどれでしょう?
A.天ぷら
B.納豆
C.とうふ
A.天ぷら
- 園子 天ぷらって江戸にもあったの?
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平八郎
もちろんあったとも。手軽な食べ物で大変はやっておるぞ。
そうか、油が添加物だな。そうであろう! -
シャロク
いいえ、油や小麦粉は食材で、添加物ではありません。
江戸時代の天ぷらに添加物が入っている事はないでしょう。
B.納豆
- 園子 納豆はちょっと苦手かな。
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平八郎
あのようにうまいものをなんともったいない!
そうか、あのネバネバが添加物だな。そうであろう! - シャロク 納豆のネバネバは納豆菌(きん)が作り出しているもので、添加物ではありません。ちなみに納豆菌は善玉菌の代表選手です。健康のためには食べたほうがいいですよ、和戸さん。
C.とうふ
- 園子 おとうふの材料ってなんだっけ?
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平八郎
大豆と水、それと、固めるための「にがり」だな。
うーむ、そうか! 「にがり」が添加物なのであろう! -
シャロク
正解です!
にがりは添加物として昔から使用されてきました。 - シャロク 添加物は保存のためだけではなく、にがりがとうふを固めるように、様々な用途で使われているのです。
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マード
・食品の栄養成分を補う
・食品を形作ったり、独特の食感を持たせる
・食品の味に関するもの(うま味、あま味、酸味など)
・食品に色をつける - 平八郎 たくさんの役割があるのだな。
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平八郎
添加物とやらのおかげで、お殿様でなくとも、めずらしいものが食べられるというわけか。
まるでにん術のようだな。 - シャロク 平八郎さんの時代からすると、にん術みたいに見えるかもしれませんね。
ちゃんと調べて、健康に問題のない量で使うことが義務付けられているんですよ。 -
平八郎
なるほどそれなら安心だな。便利になったものよ。
わしもこの時代に生まれたかったのう。 - 園子 はいこれ、今回のレポート、あ、おぼえ書きね。くわしいページも読んでくださいね。
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平八郎
おー。これはありがたい。
アンパンとやらも食べられてせっしゃは満足じゃ! -
園子
あれ、、平ちゃんの体がすけてきているよ!
平ちゃん、大じょうぶ?! 平ちゃん! 平ちゃん!
- 平八郎 平ちゃんではないというのに。まあいいわ。みなの者、達者での!
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園子
平ちゃん、江戸時代に帰ったのかな。
あ、あんなレポートを江戸時代に持っていったら歴史が変わっちゃうかも?! -
マード
キロク ヲ ミツケマシタ。
ヘイチャン ハ エドジダイ ニ モドッタノデハアリマセン。
ヘイチャン ハ エドジダイ ニ ショクアタリ デ ナクナッテイマス。 -
園子
え! 食あたりで亡くなった!?
食あたりって、食中毒のことね。
それじゃ、ゆ、ゆうれいだったってこと!? - シャロク 当時は食あたり、つまり食中毒で人が亡くなることも多かったようですからね。
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園子
あ、こっちのクリームパン、消費期限を過ぎてる!
平ちゃんが食べなくてよかった。
もったいないから、食べちゃおうかな。 -
シャロク
だめだめ!
消費期限は、傷みやすい食品についているから、期限内に食べなきゃだめですよ。
時代は進んでも、食品はくさってしまうものという気持ちであつかわないと。 - 園子 じゃあ、次は消費期限をもっと長くする機械でも考えよっかなー。
- シャロク 和戸さんの食べ物に対する熱心さがあれば、大発明ができそうですね。
- 園子 いつもひとこと多いの!
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シャロク
あれ、またやってしまったみたいだな。
これは和戸さんに、なにかあまいものを添加してきげんを直してもらうべきでしょうかね...
- おわり -
(注)この物語はフィクションです。 実在の人物及び団体とは一切関係ありません。