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血圧が高めの方へ

高血圧・高血圧症とは

高血圧は、血圧が高いという1つの症状です。しかし、それだけでは「高血圧症」と言い切れません。高血圧症とは、くり返し測定しても血圧が正常よりも高い場合をいいます。

家庭で血圧を測定する場合は、棒グラフの値より5㎜Hg低い値が基準になります。

家庭血圧を測定しましょう

家庭血圧測定の意義

高血圧はほとんど症状がありません。診療室で測定した血圧は「仮面高血圧」や「白衣高血圧」の場合があります。血圧は家庭でも測りましょう。家庭血圧を測定していただくと、診断、薬効の判断に役立ちます。また、家庭血圧は、日々変化するからだの状況を確認することができます。生活習慣の見直しの成果を確認することにも活かせます。

  • ●仮面高血圧・・・診察室の血圧は正常だが、家庭血圧が高い状態
  • ●白衣高血圧・・・緊張などで診察室の血圧が高いが、家庭血圧は正常な状態

家庭血圧測定方法

(1) いつ:「朝」及び「晩」に測定することが望ましい

家庭血圧は様々な環境的要因、測定時間帯で大きく変動します。長期間継続して測定するには「朝」と「晩」が適しています。
「朝」起床後1時間以内
「晩」就寝前

(2) 何回:原則2回(平均値)

1回の測定機会に原則2回測定し、その平均値を用いることが推奨されています。もっとも、2回測定することが難しい場合は、1回のみの測定日があっても構いません。1回のみの測定の場合には、その機会の血圧値として1回のみの血圧値を用いてください。 測定は適温の室内で行い、寒い部屋などは避けましょう。また、測定前に喫煙、飲酒、カフェイン(コーヒー、お茶など)の摂取は控え、1~2分椅子に座って安静にしてから測定しましょう。

(3) 何日間:7日間

一般的に、家庭血圧を高血圧の診断や降圧薬の効果判定に用いる場合は、「7日間」の平均値が望ましいとされています。
家庭血圧を測定することは、健康情報として生活習慣の是正や健康管理に役立ちます。そのため、測定期間を決めずに可能な限り測定し続けることが良いとされています。

<記入表の例>

記入例 dl 記録表の例をダウンロード

高血圧症から起きる可能性がある病気とは

高血圧状態が長く続くと血管は常に張り詰めた状態におかれ、厚く硬くなります(動脈硬化)。この動脈硬化は、どの血管にも起こり、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、大動脈瘤などの循環器系疾患の原因となります。

高血圧症から起きる可能性がある病気

<疾病の例>

脳卒中

 脳卒中は、脳の血管が急に破れたり、詰まったりして脳の血液の循環に障害をきたし、様々な症状を起こす病気です。血管が破れた場合は、脳の組織自体に出血が起こる脳出血と、脳動脈瘤が破裂することが主な原因となって、脳の表面であるくも膜下腔に出血が起こるくも膜下出血に分けられます。脳梗塞は血管が詰まる原因から、心原性脳塞栓症、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、その他の脳梗塞という臨床病型に分類されます。

虚血性心疾患

 狭心症は動脈硬化などによって心臓の血管(冠動脈)が狭くなり、血液の流れが悪くなった状態です。主に歩行などの動作をしているときに、胸を圧迫されるような痛みの発作が繰り返し起こり、数分以内におさまります。心筋梗塞は、動脈硬化によって心臓の血管に血栓(血液の固まり)ができて血管が詰まり、血液が流れなくなって心筋の細胞が壊れてしまう病気です。胸に激痛の発作が起こり、呼吸困難、脈の乱れ、吐き気、冷や汗や顔面蒼白といった症状を伴うことがあります。

心房細動

 心房細動とは、心房と呼ばれる心臓内の部屋が小刻みに震え、うまく働かなくなってしまう心臓の病気(不整脈の一種)のことをいいます。高血圧は心房細動発症の主要リスクの一つです。心房細動と高血圧とは併存することが多く、年齢と共に頻度が高くなります。

大動脈瘤

 大動脈は、心臓から送り出された血液が最初に通る、人体の中で最も太い血管です。大動脈は樹木のように細かく枝分かれしながら、体のすみずみまで血液を運んでいます。大動脈瘤は、この大動脈が「こぶ」のように病的にふくらんだ状態を指します。胸部に動脈瘤がある場合を胸部大動脈瘤、腹部に大動脈瘤がある場合を腹部大動脈瘤といいます。大動脈瘤は自覚症状がないまま大きくなる場合がほとんどです。症状がなく、気づかれないままに大動脈瘤が大きくなって破裂すると、胸やお腹の中に大量に出血し、激しい胸や背中の痛み、腹痛が起こり、ショック状態になります。急速に危険な状態に陥るため、緊急手術でしか救命できない場合がほとんどです。

腎硬化症

 高血圧が長期間続き、腎臓の細動脈レベルの血管に動脈硬化が起こり、腎機能障害をきたす疾患です。進行すると、糸球体への血流が乏しくなり、腎機能は低下し、腎不全に陥ります。高齢者に多く、透析導入の原疾患の第3位を占め、増加傾向です。

高血圧予防のために生活習慣を見直してみませんか

特定健康診査での血圧測定や家庭血圧測定の結果、高血圧であった方は、出来ることから少しずつ生活習慣を改善しましょう。

食事

バランスの取れた食事をとるようにしましょう。(糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルを必要量だけ取り入れる)特に、食塩はとり過ぎると体内に水分が蓄積し、血流量を増加させるため高血圧の大きな要因となります。毎日の食事を「塩分控えめ」にしてみましょう。(食塩相当量の目標量は成人男性1日7.5g未満、成人女性6.5g未満(※)とされています。)
※「日本人の食事摂取基準(2020版)」

<例>

汁物は1日1杯まで、干物より生魚、味付け主食は週に1回、麺類のつゆを飲み干さない、調味料は「かけずにつける」など
※あまりに急激に減塩すると、味気なく感じてしまい食事の楽しみが減ってしまいます。徐々に使用する塩分を減らしてストレスを最小限にし、減塩生活を定着させていきましょう。

体重

体重の増えすぎは血圧をあげ、心臓に負担をかけ、全身の動脈硬化を進めます。BMIをチェックして25以上にならないようにしましょう。
BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

運動

体の状態に合わせて、軽い有酸素運動(ウォーキング、サイクリング、ラジオ体操等)に取り組んでみましょう。ストレスの解消にも効果があります。

お酒

習慣的な飲酒量が増えると血圧が上昇する傾向があります。節酒をこころがけましょう。

<節度ある適度な飲酒量の目安>
ビール(5度)中瓶1本[500mlで純アルコール20g]
※通常のアルコール代謝能を有する日本人の場合、1日平均純アルコールで約20g程度

たばこ

喫煙により血管が収縮し、一時的に血圧が上昇するだけでなく、血液の流れが悪くなって、血液が凝固しやくすなり、また、動脈硬化を増悪させることとなります。禁煙しましょう。

事業案内

東京都国民健康保険課では、循環器病予防に向けた生活習慣改善の取組みを推進するため、令和5年度から令和7年度まで、一部の区市町村において、一定の要件を満たした方へのリーフレット配布による普及啓発を実施しています。また、併せて、高血圧や生活習慣等に関するWEBアンケートを、民間事業者に委託し、実施しております。リーフレットを受け取られた方におかれましては、WEBアンケート回答への御協力をお願いいたします。

お問い合わせ

このページの担当は 保健政策部 健康推進課 健康推進担当 です。

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